シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
毎月1回ペースで
地域センターで行われるヨガ教室。
先月は、お休みしてしまい、
今月はキャンセル待ちだったのですが
運良く、2日前にキャンセルが出て
参加することができました。
この先生、とても優しく
淡々とレッスンを進めるんですけれど
かなり、私にとってはレベルが高いポーズが
次々出てきて、ついていくのがいつも必死。
山のポーズから、脚を高く持ち上げる所も
先生は、ピーンって綺麗に高々と
脚が綺麗に、ほぼ直角まで
上がっているのに、
私は、気持ちは高くあげたつもりでも
水平くらい?
もう、自分の脚が、見えないところで
どこまで上がっているのか
想像がつかないところまで
老化してしまっています。
腹ばいになって、
右手で、左足首をあや掛けで持つ時も
自分では、目に見えない足首を右手で
すっと、一回で持つというイメージで、
体を動かすのですが、
(あれ?脚がない)
ちょっと、探ったり、
振り返って、目で確認してから
持てたなんていう状態です。
自分の頭で想像したイメージ通りに
体を動かすことって
退化して行くんだなってこういう時に
実感します。
発達に課題がある子で、
ボディーイメージができない子がいますが
こんな感じなのかなと想像します。
そんな時は、鏡を見て、
自分の身体の位置と感覚を
一致させて確認する練習をすると
段々とイメージ通りに動けるようになります。
ダンスもそうですよね。
先生を見て真似ているだけでは、
みんなが、揃わないけれど、
鏡を見て、それぞれが、調整していくと
手を上げる角度、足の伸ばし方などが
揃ってきます。
鏡を見せることって、ボディイメージを
獲得するのにはとても有効だと思います。
私も、昔は器械体操をしていて、
マット運動、平均台、跳び箱、鉄棒なんか
好きで練習していたくらいなので
どちらかといえば身体を使う運動は
できていた方だと思います。
運動は、身体で経験する中でその神経回路は
出来上がります。
頭で考えているだけでは、上手になりません。
歳を取っても、何度も繰り返し経験すれば、
できなかったことも、できるように
発達できるのも運動機能です。
一度獲得した感覚が蘇る感じです。
この部分は、再び練習や鍛錬によって
結構復活することができます。
でも、これは運動のために必要な機能の
土台が作られているから戻れるもの。
運動の評価は、回数、時間、距離、重量など
数字で表せるものに目が向きがちですが、
運動の基本となる土台作りが本当は大事になります。
それが、器用さ、身のこなし方のような
数値化できない運動能力です。
この部分が発達できないまま経過している子が
現代には増えています。
現代の子どもの運動能力は低下していて
下げ止まりという状況にまでなっています。
走るのが遅くなった、
ボールを投げる距離が短くなった
というだけではありません。
問題なのは、身のこなしかたが
身についていないことです。
この部分が発達するのは、
だいたい小学生の低学年までと言われています。
それを逃すと、育まれにくい。
運動面の器用さのようなものが
この期間に獲得されます。
ここがうまく発達していないと
なんとなく、ぎこちない動きだったり
不器用な感じが見られることになります。
身体をなめらかに動かすこと、
リズムに乗って、手足を交互に動かすこと
どうやったら効果的にボールを遠くまで
投げることができるかなど
さまざまな動作を見ることで
うまく育っていないこの様子はわかります。
ボールを投げてもらうと、
手だけで投げようとする子や、
右手で投げるのに、右足を踏み込む子など
身体全体の動きができていません。
縄跳びが飛べない、けんけんができない
片足で立っていられない
重いものを持てないなど
年中さんになっても、そんな子がたくさんいます。
発達の異常や遅れがある子ばかりではありません。
これらは、生まれた後の5年間余りで
発達できなかった部分が積み重なってしまった
結果だと思われます。
この運動機能は、縄跳びを特訓すれば
できるようになるという
機能ではありません。
たくさんの運動のための感覚を体感して
繰り返し経験を重ねていくことで
少しずつ積み上げられていきます。
そのために必要なのは、
子ども自身が主体となって
遊ぶこと、遊びこむことです。
大人はただ、自由にのびのびと
子どもが遊べる環境を整えて
見守ってあげればいいということです。
先回りして、痛い思いをしないようにしたり
手助けをしたりせずに、
子どもが自分の力で獲得する経験を
味わえる環境を作ってあげることが大事です。
子どもがワクワクするような遊具が
取り払われてしまった公園も多いですが
どんな環境でも子どもは遊びを見つける天才です。
庭掃除をする、食器を洗うなどの
日常ことも、子どもにとっては
遊びの一つです。
汚されたら困る、
うるさくなって困るなど
大人の立場から見ると困ること、
くだらないことに
夢中になっているかもしれません。
それでも、この時期の子どもの発達には
それが大事なのです。
子どもが自分から好奇心を持って取り組むことに
無駄なことはありません。
その子にとって、必ず必要なことなのです。
できるだけ小さい頃から
子どもが見つけた遊びを
邪魔せずやらせてあげてください。
おすすめはやっぱり自然があるところで
遊ぶこと。
歩く場所ひとつとっても、変化に富んでいて
刺激が増えます。
その経験の中で、課題にぶつかり、
対応力や自分の身体の使い方を
獲得していきます。
いろんな動作を経験する機会が多いほど
身のこなしは上手になり、
同時に意欲、我慢、自制心、好奇心など、
その後の学童期に必要な力も育まれます。
体操、水泳、サッカーなど、
乳幼児期からレッスンを受けている
子どもも増えてますが
この時期一番大事なのは、
自分で見つけた遊びを疲れるまで、
飽きるまで、とことん
遊び切る経験をすることです。
これも忘れずに、経験させてくださいね。