コミナスブログ 子どもの発育と発達

発達障害は、便利グッズ利用の副作用?

更新日:



シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。

発達障害、グレーゾーンと言われる子どもが
増えてきていると聞いたことがあると思います。

私は約15年間保育園で勤務してきて
その傾向は確かにあるなという実感があります。

発達障害は、先天的な脳機能障害とも
言われていますが、
経験上、発達の育ちという部分では、
後天的な原因も多いと考えています。

便利になった育児グッズが
子どもの本来の発達を邪魔してると
感じることがあります。

歩行器、エルゴベビー、バンボ
バウンサー、ジャンパー
早期教育教材、スマホ
数々のグッズが育児に使用されるように
なっています。


子どもを安全に見守りたい
楽しませてあげたいという
気持ちから使用しているのでしょう。

悪気はなく、むしろ子どものために
良いことだと考えての
使用だと思います。

でも、子どもの発達を
学んでいる人であれば、
絶対にこのようなものを
使用しようとはしないはず。

これらは、赤ちゃんの発達の順番を
無視した危険な道具になることを
知っているからです。

成長するに従って、
多動傾向が目立ってくる、
言葉が出ない、体の動きがぎこちない、
ボール遊びが下手、スキップできない、
感覚過敏や鈍麻がある
偏食が強い、人への関心が薄い。

このようなことが、
発達の異常だと考えられる
状況として見られるものです。

この状態が起こる原因は
いわゆる感覚が統合できていないことが
考えられます。

感覚統合といって、
複数の感覚を脳で整理して
まとめていくプロセスで
これがうまくいっていないと
成長過程で、さまざまな形で
問題行動として現れることがあるのです。

赤ちゃんは、生まれてから
一定の自然摂理に応じて
心と身体を発達させていくように
プログラムされています。

どんなに、早い時期に訓練しても
いきなり、座ったり、話すことができないのは、
この自然の発達のプロセスがあるからです。

赤ちゃんは、個別に自分に合った時期に
必要な経験を選び取って成長しています。

まずは、羊水の中にいた無重力の空間から
地球の大気の中で生きるために
重力になれることから始まります。

徐々に音や光、匂い、感触など
毎日少しづつ刺激を受け
脳にうけた感覚を統合させながら、
次の課題へと進んでいくのです。

身体は頭部、手の動きから
重力を克服していきます。
だんだんと、身体の下の方に向かいます。

頭部が克服する状態というのは
いわゆる首が座るというもの。

首には、脳と他の器官をつなぐ神経が
たくさん集まる重要な部分です。

頭が自分で自由に持ち上げられない、
動かせない状態のうちに
縦抱きにしてしまうと、
頭の重さを肩周辺で支えることになったり、
頚椎を歪めてしまうことにもなります。

無理に、身体を立てるような
姿勢をとらされなければ
自分のタイミングで
順序よく発達するはずの
神経回路や、脳への統合が
行われていたはずなのに、
そこを飛び越えて、発達してしまいます。

外から見ただけでは、
早く座れた、歩けたという
結果にしか評価されませんが、
大事なそれまでに克服するべき
感覚の統合ができていないままで
その後の成長は進んでいきます。

これは、バラバラに積み上げられた
石の上にどんどんと
いろんなものを重ねるようなもので
難しい課題になる時期に崩れやすく、
問題を起こす状態になります。

発達を促すために
手助けのしすぎや、
先走った働きかけすぎることは
必要ないサポートです。

寝たまま、動けない状態の新生児も
その状態が一番安定し、
その動けない状態で得られる感覚を
どんどん脳へ伝えて統合していっています。

薄暗いお腹の中から、初めて太陽の光を感じ、
そこになれるまでには段階が必要です。

急に眩しい刺激を受けると
当然不快になり泣くという反応をするでしょう。

大きな音もそうですよね。

まずは、横に寝たままの状態で
得られる刺激から、感覚を脳に伝え
認識していくわけです。

この時にわざわざ、縦抱きにして、
周りを見せてあげたり、
英語を聴かせたりなどは
脳の用意ができてませんし
統合の順番を狂わせていきます。

やっとつかまり立ちが
できるようになったからといって
次は早く歩けるようにと手を繋いで、
補助しながら歩行させようとしたり
危ないからといって、安全のため
歩行器や椅子に長い時間
座らせたままだったなんていうことは
よく見られる光景です。

それが、子どもの発達を止めてしまったり
意欲、関心を無くさせることになると
わかっておくことが大事です。

転びそうになる経験があることで、
自分の身体を立て直す方法を
身体が覚えていきます。

転ばせないように
サポートすることは
その大事な経験を奪うことになります。

子どもが自分の意思で歩こうと
チャレンジできるように
転んでも大丈夫なように
場所を確保して、見守ることが
好ましいサポートといえるのだと思います。

そのように、誤った過保護な関わり、
親の都合重視の関わりが、
日常続いていることから
発達障害かも?というような状況を
後天的に作っている可能性があると思います。

育児の便利グッズは、使い方次第です。

一度、子どもの動きや、興味、関心を
妨げていることはないか
見直してみてください。

もしも、心当たりがあれば、
今からでも、自由に子どもが五感を使って
楽しめる環境を意識して
関わってみてほしいと思います。

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