シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
この前、公園を通りかかると、
砂場で子どもに髪の毛をひっぱられて、
お母さんが、『やめて~!』って言っているのを見かけました。
多分、2歳くらいでしょうか?
砂場にあった、何かをとってほしかったのか、
お母さんに、取ってきてと訴えているようにみえました。
そのあと、お母さんが立ち上がって、
砂場の柵の外側にある、おもちゃをとってあげていました。
『やめてー~』と言っているお母さん。
顔は、半分笑顔です。
そして、子どもの要求を聞いてしまっていて、
子どもに命令されているみたいです。
子どもは、通常は10か月を過ぎるころには、
人の表情や身ぶりに、何か意味があると
わかっているといわれています。
けれども、この頃は、叱られることをしたとしても、
その理由まではわからない時期です。
ですから、この時期は、やってはいけない事は、
その都度手短に表情や雰囲気などで、本気で
「いけない」ということを伝えます。
わかる子は、悲しみを表現したり、動揺が態度に表れます。
まず、子どもに一番伝えなくてはいけない事は、
自分がケガをしたり、誰かを傷つけたり、
ものが壊れるような行為です。
この行為は、どんなに子どもが小さくても、
いけない事だとしっかりと伝える必要があります。
さっきの話の場合、人の髪の毛を引っ張る行為は、
親に対してであっても絶対に許してはいけません。
『やめて~!』と言いながら、顔に笑みがあれば、
子どもは本当に悪いことだとは思えません。
曖昧な表情は、誤解させます。
特に発達に課題がある子どもの場合は、
人の表情をつかみにくかったり、
相手の本当の気持ちが伝わりにくかったりします。
子どもに、絶対にやってはいけない事は、
毅然とした態度で、はっきりと、そのときに
『ダメ!』『いけない!』と伝えましょう。
乳児のうちは、それが何故いけないかとか、
どうしたらいいのかを長々と
言い聞かせることは必要ありません。
どんな理由があっても、やってはいけない、
ダメだということだけを、その都度短い言葉で伝えます。
人の髪の毛を引っ張ったり、叩いたりといった行動は、
可能な限り、子どもがやってしまう前に阻止します。
どんな理由があっても、わが子がかわいくても、
まだ赤ちゃんだからと許すのではなくて、
自分や周りを守るという意味で、このような危険な行為は
絶対に止めると決めましょう。
この親が、【叱る】【しつける】という以前に
必要なことがあります。
それは、産まれてすぐから、始まっています。
子どもが親の話をきく態度を育めているかどうかです。
親の話をきく、注意をきける子どもになるには、
信頼感を親に対して持っていることが大事です。
親子の絆があってこそ、しつけはできるものなのです。
子どもにとって、親は、一番信じられる存在でなくてはいけません。
困ったときに解決してくれる、要求を満たしてくれる
親は大事な存在だと子どもが感じていることが大事です。
子どもの方が、親に従おうという気持ちが芽生えていて、
その気持ちが、安心につながっていることが必要です。
親は子どもに、迎合してはいけません。
子どもと親は人間としては、平等な立場ですが、
人として、やってはいけないことは
しっかりと教えなくてはいけません。
自分と人を傷つける事、物を壊すことだけは、
はっきりといけない事だと、伝えられる親であること、
子どもが聞く耳を持ってくれる、親であるように、
子どもが小さいうちから意識して関わりましょう。
子どもの気持ちを大事にすることと、
言いなりになることは全く違います。
時々、親自身の態度を確認していきましょう。