シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
子どもの動きをしっかり観察していると、
なんだか、ぎこちないんじゃないかなと
感じるところが見つかります。
『はいはい』を始めたけれど、足の動きに左右さがあったり、
手のひらを床につけなかったり、足の裏をよく使う子もいれば、
足の甲だけですりすりして前に進む子もいます。
動きの発達は脳の発達が必要です。
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子どもの発達は
・頭から足へ(上から下)
・体の中心から外側へ
・大きな運動から細かな運動へ
と発達していきます。
これは脳の発達に連動したもので、順番はどんな子どもでも変わりません。
発達には順番があります。
『お座り』ができないうちから、『つかまり立ち』はできないですよね。
『寝返り』ができないのに、『はいはい』はしません。
注意したいのは、お座りの時期です。
赤ちゃんの発達の順では、『お座り』より『はいはい』が先なんです。
はいはいしないうちに座ってしまった子で
座ったきり、動こうとしなかったり、
おしりをずらして移動するような子もいます。
そのような場合は、あえて、腹ばいに這わせて、
うつ伏せで遊ばせるように仕向けたりします。
筋力がない子は、すぐ疲れるので嫌がる子もいます。
でも、そのうち上手に遊べるようになってきます。
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今は、住宅事情もあるのか、
『はいはい』を充分に経験しないうちに、
『お座り』や、『つかまり立ち』へと
進んでしまうことがあります。
脳・感覚・運動の発達は順番に丁寧に、連続して発達します。
このように、途中を簡単に飛ばしてしまうと、
脳・感覚・運動の発達も飛んでしまうことになって、
そのあとの運動発達が、うまく育っていかないことが起こります。
転倒しやすくなり、けがをしやすいといったことも起こります。
『はいはい』の時期は歩行の準備段階となるので、
特に大切な運動期間だと考えられています。
足の親指で蹴る力、体重を手足で支えたり、
背筋、腹筋、手足の筋肉全てをしっかり使うので、
とても良い全身運動です。
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大人がやっても、かなり疲れるので、わかると思います。
同時に2つ以上の部位使うので、
協応動作が上手にできるようになり、
複雑な身体の動きにもつながります。
今日のアドバイス
運動にぎこちなさが見られたら、
はいはいを取り入れた遊びや運動をしっかりやる。
バランス感覚、感覚統合などが未発達だったりする
発達に課題を持つ子どもの多くは、
特に、この『はいはい』をたくさん経験することは、有効だと思います。
例えば、『よつばい』の様子がおかしかったら、
『腹ばいでその場でくるくる回る遊び』
『ずりばい』などをたくさんしてみることオススメします。
姿勢が崩れやすい子や、はさみが上手に使えないなどの
子どもも、遊びの中で、『はいはい』を取り入れた運動をすることで、
それらが、解決に向かうことがあります。
ぎこちないと思われる運動より
「1つか2つ前の発達段階の動き」が含まれている遊びを
することで、やり直すことができます。
土台から運動機能をしっかり積み上げていくことで、
その先の複雑な動きである、手先を使う細かい作業や、
ボール遊びなどがスムーズにできるようになってくるのです。
健やかな子どもの成長を願うなら、
発達の順番を知って、しっかりと順番に経験を重ねるような
関わりが大切です。
子どもの運動の発達は育て方によって変わるものではなく、
脳の発達と連動して自然に決まっているもの。
また発達のスピードには個人差もあります。
早く歩き始めればすごいというわけではありません。
『はいはい』を始めたら、できるだけお部屋に物は置かないで
『はいはい』で動き回れる空間つくりをしてあげましょう。
公園などでも、ベビーカーで散歩ばかりではなく、
自由に『はいはい』できるように見守ってあげてください。
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ゆっくりでも、発達の順番にできるようになっているなら、
あまり心配しすぎず、できる運動をしっかり経験できる環境を
作ってあげてほしいと思います。