シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
あなたは、子どものしつけについて
きちんと考えたことはありますか?
しつけ…人間社会・集団の規範、規律や礼儀など
慣習にあった立ち振る舞いができるように訓練すること
子どもに、人間の社会の中に適応して生きていけるように
子どもが自主的に、自発的に動けるように教えていくこと。
その行動が習慣になって、考えなくても自然とできるようになることが
しつけといえると思います。
しつけの問題が起こる原因をいくつか挙げてみます。
1 しつけの内容が、時代に沿っていない。
2 しつけの内容が社会の期待なのか、家族の期待なのか、
自分(親)だけの期待なのかが、区別できていない。
3 子どもとの信頼関係ができていない。
4 何でも自分でできるようになることを目的にしてしまう。
ここにあげたのは、全てではないでしょうが、
あなたの、悩みの原因になるものもあるかもしれません。
しつけをするときに、気をつけなくてはいけないことがあると思います。
1 子どもの自尊心を傷つけないように伝える事。
しつけの内容が何であっても、伝え方が、脅しや、強制など、
子どもの心を抑え込むような方法をとってはいけません。
『~できたら、ご褒美あげるよ』というような、
コントロールも望ましくありません。
時々、子どもへの虐待のニュースなどを聞くと
しつけとして、体罰をしたというような話が出てきます。
どんなに、社会で必要な規範を教えていたとしても、
伝える方法が間違っている例です。
ここまで、目立ったことでなくても、
一人では、まだ生きていけない子どもに対して、
主導権を持っている親の立場を使って、
『こうしなさい』と、子どもに命令する事は起こりがちです。
しつけの目的は、自主的、自発的に行動できるようになることです。
親が見ているから、怖いからやるということではありません。
この方法が通じるのは、子どもが親より力がない期間か、
親の前だけいい子でいることができる子どもだけです。
子どもの自尊心を守ることは、しつけをするうえでの
第一にあげる重要項目です。
2 子どもとの信頼関係ができていること
子どもにしつけたい内容が、親自身にすでに身についていることが大事です。
大人であるあなたもそうでしょうが、
実際にやっていない人が言っていることは、
それが正しかったり、良いことだと分かっていても、
言うことをきこうとは思いにくいと思います。
しつけに信頼関係ができていることが大事なのは、
子どもが親を信頼できる人だと信じていなければ
その人の言うことはきいてくれないからです。
子どもにものを伝えるためには、
必ず子どもにとって信じられる存在になることが大事です。
真面目なお母さんは、ここで、自信を無くし苦しく感じてしまいます。
信じられる存在=何でもできる正しい存在
と思ってしまうからです。
子供にとっての、信じられる存在は、
いつでも、自分の味方でいてくれる存在であるということ。
ありのままでいる自分ことを、認めてくれる人です。
完璧なおかあさんであることなんて、期待していません。
3 時代に沿って、内容をアップグレードできていること。
おかあさん自身が、自分の親からしつけられてきたことは、
30年近く前の当たり前だったこともあるかもしれません。
現代は、ものすごいスピードで、社会が変化しています。
当たり前のルールだったと思っていたことが、
どんどん変わる時代でもあります。
携帯電話もなかった時代から、一人1台スマホを持っています。
スマホとの正しい関係はどうあるべきか、
親は教えてもらっていないわけです。
とりあえず、持たせないでおこう。時間を決めようなど
よく内容も知らないまま、子どもに制限をかけてしまうということも
起こります。
逆に、与えっぱなしにしてしまい、気がついた時には
依存症になっていたということもあるでしょう。
昨年は、新型コロナウイルス感染症の流行があって、
3蜜を避ける行動の方が当たり前になってしまったように、
社会の規範も時代によって大きく変わっていきます。
すでに、教育も正解を答えられるだけの知識を詰め込みは、
今の時代求められなくなってしまいました。
お母さん自身が信じていたことが、時代にあっていない
場合も多くあります。
新しい社会の流れには、アンテナを張っていましょう。
子どもから、たくさんのことを学ぶ姿勢も持ちましょう。
お母さん自身が、今を生きて、自分の生き方をしっかり持ちながら、
時代に合わせた変化をしていくことが大事だと思います。
今日のアドバイス
親のように、子どもは育つ。親が成長すれば、子どもも成長する。
『ちゃんと、あいさつしなさい!』としつけているお母さん。
子どもに何度も言いきかせるよりも、
お母さんが、気持ちよくあいさつをすればいいのです。
あなたができていないことは、子どもは身につけることはできません。
その時できても、習慣にはなりません。
自分を反面教師にしてしまう親、
自分ができないことを子どもの気持ちを無視して
要求してしまう親もいるかもしれませんが、
必ず、親子関係はこじれてきます。
乳幼児期は、はっきりと問題が出てこなくても、
子どもが、自分で行動できるようになったときに
問題が明るみになってきます。
その時に気がついても、
修正は困難で、多くの労力が必要になります。
そのようになることを避けてほしいですし、
何よりも、親子関係は子どもの心の根っこですから、
大事に育てていってほしいと思います。
子どもに期待する姿は、親自身がそうでありたいと
成長した姿でもあると思います。
ですから、そのことを親自身が叶うように
子どもと一緒に成長できるのが、
育児の楽しいところです。