おすすめ コミナスブログ

大人になるとき、どんな気持ちだったろう

更新日:



シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。



子どもが主人公の映画はたくさんありますが、

あなたは、印象深い映画はありますか?


先日、末っ子と自宅で映画を観ようということになって、

何を観ようかなと思ったときに、ふと思い出したのが

今回おすすめしたい映画でした。



見直すたびに、新しい気づきがあって、

私のように、年齢を重ねても心にしみる映画です。



今回のおすすめ映画

『スタンド・バイ・ミー』


1986年公開のアメリカ映画ですので、

35年前になるのですね。


原作はモダン・ホラーの大家スティーヴン・キングの短編集

『恐怖の四季』の秋編『スタンド・バイ・ミー 秋の目覚め』が

原作です。


春編『刑務所のリタ・ヘイワース』は、

映画『ショーシャンクの空に』(94)の原作になっていて、

この映画も名作ですよね。



原作者スティーヴン・キングの少年時代がモデルになっている

主人公の12歳のゴーディが仲間3人と一緒に

有名になりたくて列車事故に遭った死体を捜して

旅に出かけるという話。


中学校から、別々の道を進むことをお互いに意識しながら

それぞれの子どもたちの心の中の複雑な感情、夢、理不尽さなど

たくさんの想いの中で、大人へと成長しなくてはならない

少年期に訣別する姿が感傷ムードいっぱいに描かれています。




この中で、隠れ家のような子どもだけの空間で、

煙草をふかしながら悪ぶって、はしゃぐ姿。



くだらない会話の中に見え隠れする、

寂しさ、苛立ち、期待などが感じとれ、

とても一言では表現できない子どもらしい感性が

溢れ出てきて、自分の子どもだった頃の想いがよみがえるようです。



子どもの頃、意外と周りの状況は、良く見えていて、

色んな事を考えていませんでしたか?


私も大人や社会の目を結構気にしながら、

狭い世界の中で、自分を作っていたことを思い出します。



本当はこうしたいけど、今はやらないとか、

本当は違うと思っていても、合わせておこう、

知らないふりしておこうなんて、

計算高くふるまっていたことを思い出します。


自宅・その周辺地域・学校だけが、自分の全世界で、

この中で認められなければ、自分の居場所がないというくらいの

感覚だったかもしれません。




子どもの自殺が増えている現在、

子どもたちの悩みは大人から見たら小さな事に感じる

些細なことかもしれません。



でも、思春期は特に複雑な思いの中に自分を探し、

自分でも説明ができないくらいの苦悩を抱える時期です。




両親の影響は大きく、この映画でもそれぞれの子どもが

自分ではどうにもならない環境下で

成長していく苦悩が描かれています。



親からの愛情を感じられない子、

アル中の父から虐待を受けている子が、

親を愛していて、信じ切ろうとする子どもの姿、

家族の悪評のなかで、本来の正当な自分を出せずに

葛藤する子どもの姿。



死体との対面から、溢れ出る子どもの感情。



どうして、人は死ななくてはいけないの?

自分が死ぬべきだったのに・・・。

そんな、死生観まで考えを巡らせます。



自分たちの未来を阻む辛い状況であっても、

それを受け入れながらも、生きていくしかない

どこか、切なさを感じてしまいます。



家族の中に代々引き継がれている、

トラウマ、価値観に苦しめられてしまう現実は

いつの時代にもあります。

「僕らは自分たちが何者で、

どこに向かっているのかはっきり分かっていた」と、

大人になった未来のゴールディは言います。


その言葉は悲しい皮肉に満ちています。

一人は自分のことを誰も知らない場所へ出て、弁護士になったのに、

偶然居た場所で殺されてしまう、

一人は刑務所に入ったという仲間の将来の姿が語られます。



私が子どもと関わる中で、無力感を感じてしまう時の

微妙な感情がここに表現されています。


人には、どうにもならない鎖につながれた因果のようなものがあって、

気がつかない潜在意識の中にそれは刷り込まれています。


そこから、抜け出そう、断ち切ろうとしても、とても困難で、

時に強い罪悪感とも戦わなくてはいけなくなります。



多くの子どもは結局、その中で生きていくしかないとあきらめたり、

そこに馴染むことが自分を安心させることだったり、

反抗して孤独になったりしながらも、成長していきます。


そして、代々繋がっていくのです。


産まれた時代、社会、環境、家庭が子どもの未来を決めてしまうという

もどかしさを感じることがあります。


貧困・暴力・学歴・職種など、

子どもは代々繋がっている枠の中で居場所を作っていくのです。



でも、もっと違った自由を求めて生きていくことも選べるということを

子どもには知ってほしいし、それを見つけ望んだ子どもには

手を貸してあげられるやさしい社会であってほしいと思います。



子どもが感じているよりも、世界はとても広くて、

いろんな考え方もあるという現実を、

実社会で体験できることで、

子どもの居場所は広がっていくのではないかと感じます。

クリス役のリバー・フェニックスさんは23歳の若さで亡くなりましたが、

彼も、このクリスのような葛藤の中に生きた人だったように思います。



潜在意識の中にある、不要な価値観や思い込みを

書き換えていくには、どんなことができるのか

改めて、考えさせられました。



石鍋てるみオフィシャルサイトでは、LINE公式アカウントを開設しております。

子育てに関する情報や、イベント開催情報をあなたにいち早くお知らせします。

もしも、あなたが・・

  • 育児が辛く感じる。
  • 言うことをきいてくれなくて、育児に自信が持てない。
  • うちの子は、普通じゃないかもと心配になる。
  • うちの子は、ほかの子よりもダメなんじゃないかと焦ってしまう。
  • すぐに、暴力をふるってしまい悩んでいる。
  • 落ち着きがなく、じっとしていられない。
  • 子育てについて、他人の意見や評価が気になる。

こんな心配をされているのなら、一人で抱え込まないで、気楽に下の『友だち追加』をクリックしてください。

友だち追加

Facebook:@ishinabeterumi

-おすすめ, コミナスブログ

Copyright© 石鍋てるみ オフィシャルサイト , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.