コミナスブログ 日常からの気づき

子どもの嘘について思うこと(2)

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シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。



子どもが嘘をつき始めると、

知恵がついてきたなって、ちょっと嬉しく感じます。



時には、頬にひっかき傷なんかできていて、

聞いてみると、『○○君にやられた』『○○ちゃんがやった』など、

聞くたびに答えが違って困ることもありますが・・・。



定型発達の子どもでも、成長過程や、

心の持ちようで、嘘が多くなる子どももいます。

嘘をつくには、そこに何らかの原因があるものです。




そこに、発達障害の特性を持っている子どもは、

その原因が多くなり、影響されやすい場合があります。



発達障害、グレーゾーンの子どもがつく嘘に関わるときに、

知っておいた方がよい対応のコツをお伝えします。

これを知ることで、余計なストレスを

感じあうことが減ると思います。



発達障害の特性による子どもの嘘には、

大きく分けてパターンが3つあります。

特性によるそれぞれの原因と対応を挙げてみます。



1:本人は嘘のつもりではない
 
発達障害の子どもは思考がクルクル変わりやすい特性があります。



・衝動性を持っているために、思ったことをすぐに口に出してしまう
 
・言葉を使って適切な表現をすることが苦手 

 
そのために、「こうなったらいいな」と思いついたことを、

あたかも事実のように話してしまうことがあります。
 
 
また、

・気が散りやすい
 
・空気を読んだりじっくり観察することが苦手
 
・記憶力が弱い 


こんな特性から、状況を正しく理解することができず、

現状と違うことを言ってしまうこともよくあります。

でも、本人は、本当のことのように受け止めていて、

それを話しているだけ。
 
 それなのに、他の人には
 
嘘をついているように見えてしまうのです。



このように、発達障害グレーゾーンの子どもは、

本人は悪気はないのに結果、嘘をついてしまうパターンも多くあります。


 
 
ですから「これは妄想かな?」と思うケースでは、

嘘であることは指摘したり、責めたりしないことが大事です。



「そうなのね。〇〇君はそう思ったんだね。」と

気持ちを受け止め、正しい表現で、返してあげましょう。
 
 


また、子どもの勘違いから、思い込んでしまっているケースでは、
 
まずは「そうなんだね。教えてくれてありがとう」と

一度子どもの話を受け止めます。



そのあとで、「一緒に確認してみようか」

「もう少し教えてくれる?」などと事実確認をしてみます。

 
そこで、勘違いに気がついても、

「あなたの勘違いだったでしょ」なんて、追及せず、

こんな風に、色んな見方があることや、

「今度は、もう一度よく考えると間違えないよね。」

「ちゃんと、気がつくことができてよかったね」など

勘違いに気がつき、それを認めることの価値を伝えられると、

良いと思います。

 
 
2:注目してもらいたい

注目してもらうためにわざと嘘をつく場合です。


「何度叱っても、困った行動をやめないし、ますますエスカレートしまった」

という経験はありませんか?



これは、【注目行動】【試し行動】と言われ

子どもが人のの気を引くために取る行動です。



例えば、親に注目してもらうために、子どもが問題行動を起こしたとします。



そのことで、親が注意したり、叱ったりします。

叱られたことで子どもは、「相手にしてくれた!」と嬉しく感じます。



叱られたことに対しての、嫌な、負の感情よりも、

親が見てくれた、かまってくれたことへの

喜びの感情の方が印象として残ります。



その結果、「問題行動を起こせば注目してもらえる!」と

誤学習をしてしまい、問題行動を繰り返すのです。




特に発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの子どもは、

注目されることが大好きです。


子どもが「嘘をつく」つもりで言ったことでなかったとしても、

そのことに、人が過剰に反応してしまうことで

「嘘をつく」という行為が強化されてしまうんですね



ですから、対応としては、

このような嘘については、

「へー、そうなんだねー」と軽く受け流し、

過剰に反応しないようにします。


 
 
その代わり子どもが、やれて当り前のことでもいいし、

好ましい、増やしてほしい行動をしたときに

子どもの行動をそのまま口に出して表現してあげます。

・できていることを見つけて褒める
 
・子どものやっていることに関心を示す 



こうすることで

「嘘をつかなくてもちゃんと注目してくれる!」と

学習させることができます。


「椅子に座ってご飯を食べれているね」

「ありがとうって言えたね」
 
など子どもの行動に肯定的な対応を増やすことで、

嘘をつくことが減り、好ましい行動が増えていきます。
 



3:叱られることを避けたい

 よくある、叱られないために嘘をつく場合です。
 
 
発達障害の子どもは脳の発達が未熟なために、

・じっとしていることが苦手
 
・不注意からしょっちゅう物をなくす
 
・ルールや順番を守ることが苦手


などの特性から、できないことが多く、

普段から注意を受けたり、叱られる機会がとても多い傾向があります。
 
 
また、発達障害の子どもはネガティブな記憶を残しやすいので、

叱られた経験をいつまでも覚えている子が多いものです。
 
 
そして、見通しを持って行動することが苦手なために、

嘘をつくことによる影響を考えられず、

その場をなんとかやり過ごすことに必死になって

結果、嘘をついてしまうのです。


 
 
そんな場合につく嘘には

叱るのではなく、発達障害による脳の特性に合った対応が必要です。
 
 「叱られないために嘘をついているな」と思ったときは、

まずは子どもの気持ちを受け入れてください。


 
 
嘘をスルーしつつ共感します。

 
その上で、「今から一緒にやる?」などと次の行動に誘いましょう。



 
 
普段から子どもの失敗を責めず、

些細なことでも本当のことを話してくれたら褒めることも大切です。

正直に話せることが、いいことだということを

伝えます。




例えが、物を壊したり、無くしたりして、

本人が失敗してしまった出来事でも、

それを確認したときには

「ちゃんと、教えてくれてありがとうね」と伝えます。
 
 
子どもが本当のことを言えたことを認めてあげてください。



こうすることで、「自分はちゃんと受け入れられている」と

感じることができ、子どもはだんだん嘘をつかなくなっていきます。

そして、信頼しあえる関係も作っていけます。



個人的に、子どもは、もっとたくさんの妄想や、

作り話をいっぱい作ってほしいと思います。



それを、嘘だからと全て否定しないで

楽しめる大人でありたいです。



 
 

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