シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
子どもと、会話をする時に大人がついやってしまう事があります。
「今日、走って転んじゃったよ」と、園での出来事を話してくれた時、
「また、よそ見みして走ってたんじゃないの」とか
「ちゃんと落ち着いて周りを見てね」というように、
子どもに教えて注意しておきたいことを、
親として、意見を話してしまうのです。
大人でも、相談した時にすぐに、
「それは、こうなんじゃないの。」「こうすればいいと思うよ」と
真っ先に意見をされたら、(ごもっとも…)と、思いつつも、
なんだかもうこの人には、相談しないでおこうっていう
気持ちになりませんか?
子どもも同じで、こんな風に言われたら、
自分の話しは、ちゃんと聴いてもらえていないような
相手にされないような印象を無意識に抱いてしまいます。
子どもとのコミュニケーションを高めるためには、
子どもと仲良くなってもらう必要があります。
会話にも、少しコツがあります。
今日のアドバイス
受け止めてから、子どもの言葉をオウム返しする。
子 「庭で転んじゃった」と言ってきたら、
親 「そう、転んじゃったのね」
子 「〇〇ちゃんに、おもちゃ取られちゃった。」
親 「そうなんだ、おもちゃ取られちゃったのね」
こんな風に、おしりの方の言葉に、まず、「そう、そうなんだ」という、
受け止める言葉をつけて、子どもと同じ言葉の最後に、ねをつける感じです。
受け止めて、オウム返し、そのあとに意見や、評価は入れません。
これが、意識的にできるようになったら、
その後に、質問や、感情をつけ加えます。
「どこか、けがしちゃった?」「何をしていたの?」とか、
なんでも、質問してみます。
もしかしたら、子どもは、「わかんない」とか、
知らんぷりで行ってしまうこともあるでしょうが、
ここでは、会話を長くするという目的ではないので、
スルーしてしまって大丈夫です。
ここでの目的は、子どもが自分の言葉をちゃんと
受け止めてもらえた、聴いてもらえたという感覚を
無意識下に抱いていけることなので、
質問に答えてもらうことには執着しなくてOKです。
グレーゾーンの子どもは、ことばの表現が苦手な場合があります。
嬉しい、悲しい怒りなどの感情を態度でしか表せないかもしれません。
そんな時も、子どもの思いを代弁してオウム返しです。
おもちゃを取られて泣いていたら、
「取られちゃったのね」という感じでそのままを、目を見て伝えます。
その後に質問してもいいですし、
「悲しいね」「悔しかったね」というように、
子どもが今感じているであろう感情を、言葉にして伝えます。
子どもは、この繰り返しの中で、
自分の感情と言葉を結びつけることもできます。
親子の中でのコミュニケーションは、日々の積み重ねです。
子どもが自分の事をちゃんと受け止めて聴いてくれるという
気持ちを育てていくと、いつでも、心を許し合えるようになります。
子どもが、何か話したり、表現してきたら、
ちょっと、手を休めて、目を見て受け止めてあげましょう。