石鍋てるみです。
アデノウイルス感染症のお子さんが
地域で増えてきたように思えます。
アデノウイルスは、
主に5歳以下の子どもがかかる、
感染力の強いウイルスです。
プール熱(咽頭結膜熱)も、
はやり目(流行性格結膜炎)も、
アデノウイルスが感染することにより
引き起こされます。
その他、呼吸器感染症、胃腸炎、
出血性膀胱炎なども引き起こすウイルスです。
感染経路は接触感染と飛沫感染です。
アデノウイルスは型が80種類以上あり
潜伏期も1週間前後と長いので、
いつ感染したか分かりにくいです。
治った後でも、
便中に1ヶ月くらいはウイルスが
排泄されるので
排泄物の処理時には注意が必要です。
実際は、無症状でも
感染させてしまうことを考えると
集団生活をし、人と関わる限り
完全に避けることは難しいでしょう。
手洗い、ソーシャルディスタンスなど
通常の感染対策を常に
行い続けていくことが
予防には大事だということになります。
治療薬はありませんから
対症療法をしていくしかありません。
重症化が怖いので
症状の悪化傾向に注意して
経過観察していきます。
環境整備としては
アデノウイルスはアルコール消毒剤が
効きにくいのが特徴ですので
ウイルスが付着している可能性のある
室内を消毒する場合は、
次亜塩素酸ナトリウムを使います。
使用するおもちゃは
完全に個別にし、使用後は
消毒をしっかり行います。
家庭内感染も注意して
広がりを防いでいきましょう。