シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
このマークを見たことがありますか?
このマークは、カームダウン・クールダウンのピクトグラムで、
2018年に追加されたものだそうです。
発達障がいや知的障がい、精神障がい、認知症者の方や
そのご家族が慣れない移動や人混み、
周囲の視線、音、光等で不安やストレスを感じた時に
気持ちを落ち着かせたり、パニックを未然に防ぐための場として
利用できるように設置されています。
日本では初めて2019年に 川崎市等々力陸上競技場の
メインスタンドの一室を一時的にセンサリールームとして、
発達障害の子どもとその家族が川崎フロンターレvs大分トリニータを
観戦できるために設置しニュースになりました。
現在は、新国立新国立競技場や、羽田空港、
などにも設置されていますね。
【カームダウン・クールダウン】と表示されたスペースの中は、
1畳ほどの個室になっているようです。
音や照明が苦手な「感覚過敏」のかたでも、疲れてしまったときに、
落ち着ける空間があることは、重要な設備だと思います。
映画館や、観劇、公共の場所でもっと当たり前に
あるといいなと思います。
先日、快適性を増したという授乳室が紹介されていました。
障害者の為とか、授乳中の人の為と分けなくても、
同じ空間を共用できてもいいような気もします。
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、
時折感情のコントロールが上手くできずに、
癇癪や、パニックを起こしてしまうことがあります。
ステイホームの期間は自宅で、
家族が一緒に過ごす時間が長くなっています。
何となく、イライラしてきたり
いつもより過敏性が高まってしまう子もいます。
誰でも、心が落ち着かなくなったり、
怒りんぼになってしまうことってありますよね。
血の繋がった家族といっても、他人の集まりです。
お互いのことを100%理解して許容することは難しいのが当たり前。
お互いに心穏やかに過ごすために、
自分の機嫌を立て直すための工夫は必要だと思います。
今日のアドバイス
一人で過ごす時間を認める
家族の中でも、一緒の空間にいても気にならない人もいれば、
何だか落ち着かないという場合もあります。
(今は一人になりたい)というときもあるでしょう。
家庭においても、一人きりになりたい、
自分だけの空間を確保できることは、
心の安定に必要だと思います。
日本の住宅事情では、そんな空間を持つことは
難しいこともあるかもしれませんが、
工夫してみる価値はあると思います。
保育園の工夫を例にすると
小さな一人用テントや、大型段ボールを室内に置いておいたり、
部屋の隅を、パーテーションで囲ったりしていました。
それだけでも、自分の世界に集中できるので、
気持ちが落ち着いてきます。
自宅でも、小さなスペースでもそんなコーナーを作ったり、
少しの時間でも一人で使用できる工夫はできると思います。
家族だからといって、ずっと一緒にいる必要はありません。
適度な距離感が必要です。
一番は、自分の心が穏やかであることだと思います。
自分がリラックスできる時間をとってあげましょう。
他人、もちろん子どもの、一人の時間も大切にしてあげましょう。
人には全員、【カームダウン・クールダウン】スペースが
必要だと思います。