シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです、
2歳を目の前にしている子どもが、
パンツやズボンを自分で履きたがっています。
それまでは、全部大人が履かせても抵抗なくやらせてくれていたのが、
自分で足を入れようとしたり、履かせる時に嫌がって
パンツを持っていってしまったりと、
『自分でやるの!』『さわらないで!』
という態度が見えてきます。
こんな風に、子どもの自分でやりたいという自立心は表れ始め、
いよいよ大人の試される時期も開始されるわけです。
上手にパンツが履けない姿を見ていると、
(そうじゃないよ。これが正解だよ)と、
私たち大人は知っている事を教えてあげたくなってしまいます。
こうやるんだよって、見本も見せたくなってしまいます。
可愛い、わが子が、早く何でもできるようになってほしいと思う親心。
とっても良く気持ちはわかります。
でも、ここがとっても大事な分岐点。
お座りもできない赤ちゃんに、こうやって歩くんだよと教えて見せても
子どもの発達にあっていないのですから、
歩けるようにはなりませんよね。
このように、
自立していくのは子どもであって、
親は、子どもを自立させる事はできないのです。
子どもが、自分の力でできない事をできるようになるには、
自分で試行錯誤してクリアしていく過程が大事です。
大人が、答えを見せて、やってごらんということで
できるようになるのは、大人に言われてやれるようになったという
親が中心の覚え方。
これだと、本当の意味での自立心は生まれません。
初めは上手にできない事を、
やってみる → できない → また、やってみる
と、何度も繰り返していくうちに、自分で考え
途中で自分で間違いに気がつくときがあります。
この、自分で気がつくというところがとても大事。
大人に言われて気がつくのではなくて、
自分で気がつくという過程を経験することが、自立の過程では重要なのです。
自分で試行錯誤し、できた!という達成感を得る過程が、
子どもの集中力や、問題解決能力を身につけることに繋がります。
今日のアドバイス
子どもの上手くできない経験をただ見守る
子どもが失敗したり、間違えたりする時、
『手伝ってあげたい』『治してあげたい』『教えてあげたい』
『あるいは、忙しくて待っていられない』と、
ウズウズする気持ちがおこりますよね。
靴を履いてる時だって、大人ならさっと履く方法も知っているし、
ぎこちなく、ごちょごちょ時間をかけているのを見ると、
つい、手を出し、やってしまいたくなってウズウズします。
でも、ここは、大人の忍耐が試されるところ。
グッとその気持ちを抑え、見守るのです。
子どもの学びの時間と、環境を保障してあげるのが親の役割です。
正しい方法、早くできる方法を手っ取り早く教えることでは
ありません。
実際にやろうとすると、これは、かなり辛い。
手を出したくなっても、引っ込めて、
口を出したくなっても黙ます。
深呼吸して心のウズウズをおさめます。
せっかちな私は、その場で見ているのは辛いので、
その場から離れて、その場を見ない方法を使いました。
そしてしばらくしてから見にいくのです。
意外にも、ある時できていたなんてことがあって、
子どもの成長ぶりにこちらがびっくりすることもあります。
子どもがギブアップして、
『できない!、やってー!』となった時やっと出番です。
そこで、正しい方法を一緒にやってみせるようにしたり、
ヒントを出したりします。
パンツ一つ履けるようになるまで、本当に時間がかかります。
でも、自分でやってできたという達成感が、子どもの喜びと自信になります。
この経験を、大人は取り上げてはいけません。
子どもに必要とされるまで、ただ見守っていればいいわけです。
シンプルだけど、親の忍耐が必要。親自身の心の成長のチャンスです。
子どもが困ってる場面を見ても、不安にならず、
(今日も学んでいるなー)と遠くから眺められるようになるので、
それまで頑張ってくださいね。応援してます。