石鍋てるみです。
先日、谷川俊太郎がお亡くなりになりました。
確か、先月だったか
高3の娘と一緒に谷川俊太郎さんの
詩の話をして詩集を読み返していたところでした。
学校でも、国語の先生と
好きな詩について話をしてきた娘が
話題に出したことがきっかけでした。
娘は、絵本の
『もこ もこもこ』のことを
友達が知らなかったということに
驚いて私に話しかけてきました。
うちで、この絵本はあったし
通っていた保育園の先生も
よく読み聞かせをしてくれていたので
みんなが知っているものと
思い込んでいたようです。
私もこの絵本は読み聞かせることが多い絵本です。
何度読んでもそのたびに
子どもたちも喜ぶし
反応も面白いのでつい困った時の
『もこ もこもこ』頼みという感じで
使わせてもらっています。
![](https://terumi5.com/wp-content/uploads/2024/11/e55d56f076a612ee7b22a4fc14948566-241x300.jpg)
その後、Eテレの高校講座の番組で
インタビューを受けているのを見たり
何かと、谷川さんの話題が多い日々での訃報でしたので
本当に娘と二人してショックを受けました。
絵本「スイミー」などの海外の名作の翻訳を
多く手がけたことでも有名な谷川さん。
歌の歌詞にもその名前はよく出てきています。
短い言葉の中に押し込まれている思いの深さが
読み手側の状態によって変化して
心の中に深く刻まれていくのが
詩だと思います。
以前、私がファンのASKAさんが
2019年に35年ぶりの書き下ろし散文詩集
『ASKA書きおろし詩集』を発売した時に
谷川さんと対談することがありました。
その様子はYouTubeで何度も拝見しました。
この時に、死生観について
語る部分があるのですが
詩人であるお二人が
死をどのように捉えて生きているのかを感じたと同時に
自分の死生観を考えさせられました。
谷川さんは、言葉のインフラについても
考えを述べられていました。
SNSでも多くの言葉が使われ
たくさんの言葉を発信している割には
言葉の意味が薄っぺらになってしまっているというのは
考えさせられました。
![](https://terumi5.com/wp-content/uploads/2024/11/30693159_s-300x200.jpg)
過剰な情報化がすすんでいる中で
いろんなことを知っているつもりになっているけれど
本当の自分の中身について感じることもなくなって
空虚になっている人が多くなっていると
私自身感じています。
言葉が少ないほど
本質を語れるということもあると思っています。
92年間という人生で
本当に一つ一つの言葉を大切に扱ってきた方だと
尊敬しています。
もう一度、ゆっくり詩集を読み返して
谷川俊太郎さんの思いを
少しでも追体験したいと思います。
ご冥福をお祈りいたします。