石鍋てるみです。
保育をしていていつも思うのは
子どもの資質、特性についてです。
初めての環境への適応力や
警戒心、物事への好奇心などは
年齢や性別などに関係なく
本人が生まれ持っている資質というものが
かなり影響していると思います。
初めて親と別れて
新しい環境に一人となったときに
どのように反応し適応していくのかは
いくつかの傾向があると感じています。
すぐに、人見知りも場所見知りもなく
適応してしまう子。
初めの数分大泣きするけれども
そのうち、自分なりに気分を変えて
適応できる子。
1時間くらい、大泣きして
やっと適応できる子。
初めはすぐに適応できていたように見えていたのに
数時間後に大泣きが始まる子。
泣きくだけでなく、大暴れする子もいれば
あちこち歩き回って出口を探す子もいます。
静かに、手を引っ張って
帰りたいことをアピールする子もいます。
大部分のお子さんは
1時間も経てば、状況を受け入れ
落ち着いてきますが
中には受け入れから最後まで
泣きっぱなしで、泣き疲れて眠り
また起きたら泣くなんていう子もいます。
もうこの頃から、
生まれ持った思考癖というものが
あることが推測されます。
根っからポジティブ思考もいれば
ネガティブ思考もいます。
過敏に神経質に反応する子もいれば
鈍感、物おじしない子もいます。
お友達が近づいただけで
敵意を表す子や
誰にでも、友好的に近づく子もいます。
親から離れたことの悲しみに
いつまでも執着し反芻してしまう子は
状況に慣れるまでかなりの時間を
要することもあります。
毎日登園してきても、
慣れがちっとも進まない子もいますので
そういう気質を持ったお子さんは
今後いろんな場面で苦労するだろうと
感じます。
こればかりは、成長とともに
どこかで修正されればいいのですが
結構、成人してからもこの思考ぐせは
残ってしまうのではないかと思います。
生きづらさを引き起こすような
資質に関しては
なるべく強化しないように
関わりを配慮していくことが必要でしょう。
執着心を強めない
依存心を強めないなど
日常の関わり方で
緩和できる場合もあります。
親自身が持っている資質に気がつくことで
親子間で強め合ってしまう生きづらさが
緩和できることもあります。
子どもはいづれ、
社会に出て多様な価値観の中で
生きていくことになりますから
ときには、自分の思考癖に気づきながらも
放っておけるような経験を学んでいけると
将来精神的な負担がかなり減ると思います。
難しいことかもしれませんが
いい加減という曖昧さの中で
自分軸を維持できるかどうかは
これからは必要なスキルだと思います。