コミナスブログ 支援者の心構え

『医療的ケア児』に対する思い

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石鍋てるみです。

昨日で、医療的ケア児に対する技術研修が
終了しました。

「医療的ケア児」とは
医学の進歩を背景として、
NICU(新生児集中治療室)などに
長期入院した後、
家庭においても
人工呼吸器や胃ろうなどを使用し、
痰の吸引や経管栄養などの
医療的ケアが日常的に必要な
児童のことをいいます。

国内の医療的ケア児人口は
2005年の時点では9987人でしたが、
2021年には20180人まで増加しています。

新生児医療技術の発達により、
医療的ケア児は今後もさらに増加する傾向と
いわれています。


医療的ケア児には、
歩ける医療的ケア児から
寝たきりの重症心身障害児までいます。


「医療的ケア児支援法」が2021年6月に成立、
同年9月18日に施行されてから
国、地方自治体、保育所、学校等は、
「責務」として医療的ケア児を
支援していく必要があるため、
医療的ケア児への支援体制が
強化されつつあります。

特に歩ける医療的ケア児については
医師の許可があれば
通常の保育園や学校に通うことが可能です。

今回の研修では
医療的ケア児をお預かりしている園の
看護師から実際の様子と、
技術の確認や今後の課題などを
教えていただきました。

主な医療的ケアである
インシュリン管理、導尿、
吸引、経管栄養などを数日に分けて
学ぶことができました。

技術自体は、看護師で臨床経験があれば
難しいことはないのですが
ケアの実践場所が
医療体制がない場所であることや
通常保育が行われている集団であること
施設の環境が整っていないことなど
実際に受け入れをするには
ハード面でも課題が多いのが現状です。

また、プライバシー保護、
ケアの自立に向けての指導や
他児との関わり、疾患、発達の理解など
たくさんの専門知識も必要です。

保育園看護師は医療的ケア児への
中心的な役割を担うことになりますが
当然、これまでの通常の子どもの対応もあり
その仕事量はなかなかのものです。

モデル園では看護師を2名体制で
行っているようでしたが
保育園看護師がそもそも少なく
しかも長続きしないというのが
私のこれまでの印象です。

私のように15年以上も続いたという人は
少ないかも知れません。

どこの園でも、
看護師を探しているけれど
なかなかきてくれない
すぐ辞められてしまった
という話を聞いています。

同じ時間働くなら
明らかに病院勤務の方が
給料もいいですし、
園の中でたった一人の専門職で孤独。
さらに責任が重いです。

よほど、保育で興味のあるテーマがあるとか
何か、面白さを感じられない場合は
続かない職種だと思います。

あの業務に医療的ケアの実施まで
要求されることになったら
仕事を続けるか
考え直したかもしれません。

今後さらに受け入れ先は
拡大していくことになると思いますが
今以上に保育の質を低下させることがないように
体制の強化をしてほしいと思います。

医療的ケア児の受け入れ先としては
私の運営する
『一時保育専門託児ルームコミナスキッズ』のような
小規模で、看護師が常駐している所が
目が行き届くというだけでも
向いていると感じています。

ただ、認可保育園でもまだ手探りの段階ですし
自治体、医師、保護者、訪問看護など
他機関との連携、
受け入れまでのフローチャートなど
確定できていないうちは
リスクが高いためお預かりするのは
控えさせてもらっています。

でも、困っているご家庭のことを知れば
うちがやらなければ
どこができるんだっていう気持ちも
湧いてきます。

医療的ケア児を介護し続けている
保護者がたった数時間でも
子どもと離れる時間を持てる場所
子どもにとっても、
経験が広がる場所となれるように
今は自分にできる準備をしていきます。




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