シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
コロナ禍で、お家で過ごすことが多い子どもたち。
外も寒いので、特に暖かいお家にこもりがちです。
こんな状況下で、注意してほしいことがあります。
それは、体内のビタミンD不足です。
その症状は、すぐに体感できるものではないので、
意識しずらいのですが、すでに日本人のおよそ80%がビタミンD不足、
欠乏症だといわれています。
ビタミンD欠乏症の子どもは年々増加傾向にあります。
症状を詳しくみてみましょう。
① 骨と歯が弱くなる。
カルシウムが吸収されにくくなり、骨粗しょう症の原因というのは
よく聞かれると思います。
子供に増えている頭蓋癆・O脚をおこす「くる病」をきたす場合もあります。
頭蓋癆・・頭蓋骨がうすく、指で軽く押してみるとピンポン球のように
へこむ状態がみられます。
O脚・・カルシウム不足で骨が弱くなるために歩き始めると
骨が曲がりはじめてO脚になります。
2 免疫力が弱くなる。
カゼ・インフルエンザや重症感染症にかかりやすくなります。
3 アレルギーになりやすい。
最近、食物アレルギーが増えているのは、ビタミンD不足が増えてきている からだとする説もあります。
4 将来、糖尿病やがんになりやすい。
自閉症や統合失調症との関連があると考えられてきています。
どうして、近年ビタミンD不足が増えてきたのでしょうか?
その大きな原因として考えられるのが、日光浴不足です。
紫外線(特にUV-A)が皮ふに悪いということがいわれていて、
日光を浴びることを控えたり、日焼け止めをばっちり塗ることで
できるだけ紫外線をよけるような生活が増えています。
若い女性が日光を避けるようになったために、
妊婦さんがひどいビタミンD不足になっています。
お腹の中にいる赤ちゃんはお母さんからビタミンDを
もらうしかないので、お母さん以上にビタミンD不足になります。
また、大人が子どもに対しても、紫外線による悪影響を心配するあまり
日焼け止めを塗り、日光に当たる時間の短縮をしています。
室内での娯楽の充実したこと、事故や犯罪を懸念することから
外に出て遊ぶことが少ない環境などが、
さらに日光浴を減らすことに追い打ちをかけています。
このように生活自体が、身体を紫外線に当てることが少なくなっています。
人がビタミンDを得るには3つの方法があります。
1 食べ物から摂る方法
ビタミンD3動物性食品(魚肉、肝臓、鶏卵など)
ビタミンD2植物性食品(天日干しシイタケ、きのこ、海藻類など)
2 日光を浴びて紫外線にビタミンDをつくってもらう方法
3 サプリメントで補給する方法
人にとってビタミンDのいちばん大きな供給源は、
皮ふにある7-デヒドロコレステロール(プロビタミンD3)です。
ですから、2番がとても重要です。
日光の紫外線によって、皮ふにある7-デヒドロコレステロール
(プロビタミンD3)は、いちばんの働き者「活性型ビタミンD3」に
変わることのできるビタミンD3に変わっていきます。
ビタミンD3をつくってくれる紫外線。
紫外線の中のUV-B(280~315nm)と呼ばれる
日焼けの原因になる光がつくってくれます。
V-Bは服やガラスを通れません。
ですので、いつも屋内で過ごしたり、
外出するときに必ず日焼け止めを塗る人は、
いつもビタミンD不足になっているおそれがあります。
おそれすぎずにビタミンD3をつくることの
バランスを考えながら生活することが大切です。
特に、今のような冬は、オゾン層で紫外線が吸収されてしまうため、
私たちまで届く紫外線の量が少なくなります。
意識して、日光を浴びる生活を取り入れましょう。
日焼けがどうしても気になる人は、
手のひら日光浴もおすすめです。
また、サプリメントでの追加も手軽だと思いますので
補助として使うこともいいと思います。
身体のビタミンD不足を改善すると
良いことづくめです。
昔の人はいいました。
『子どもは風の子。外でいっぱい遊ぶと元気になるよ』
太陽の光の効果を、大切にしていたのですね。
コロナ禍であっても、日光浴の時間をとることだけは、
大事にして、身体を丈夫にしましょう。