石鍋てるみです。
先日、若いお母さんと
お話しする機会がありました。
初めての出産後
一人で育児を頑張っているお母さんでした。
とても、真面目なお母さんで
周りに迷惑をかけてはいけないという思いが強く
特に近親者には頼ってはいけないと
頑張っている様子でした。
毎日の育児で疲れることはもちろん
それまでの自分のための時間が
全て奪われてしまったような
喪失感に精神的に落ち込んでしまっていました。
会話中の笑顔も少なく、
赤ちゃんは可愛いとは思うけれど
時々複雑な気持ちが湧いてきて
苦しくなっているようでした。
育児の責任は親にあるものです。
子どもに対してのたくさんの決定権は
養育者に求められるのは当然と言えます。
けれども、子どもを育む責任は
親だけにあるものではありません。
子どもに安全で安楽な環境を整え
栄養を与えるといった
最低限育児に必要なことは
周囲の大人たちが責任を持って
行うことでもあると思います。
人の力を借りずに自分だけで
育児をしようというのは絶対に無理なこと。
みんなに助けてもらうことは
迷惑をかけることでもなくて
それが、子どもへの責任を果たすことにも
繋がっていることを
わかってほしいと思いました。
しっかり自分で育児をしたいという気持ちと
できない自分に対する自己嫌悪で
押しつぶされてしまっているお母さん。
これまでも、
多くのそんなお母さんを見てきました。
育児に自信が持てなくなって
これ以上子どもにも迷惑かけられないって
子どもを手放そうと決意する
お母さんもいました。
子どもへの愛情があるからこそ
悩んでしまう姿は
見ていても切なくなってきます。
何とか、乗り越えてほしい。
子どもはいつまでも赤ちゃんのままではなくて
必ず大きくなってくれます。
それまでの間、お母さんは
周りの人を巻き込んで
自分の味方をたくさん用意してほしいと思います。
我が子の育児のチーム作りをするのです。
近所の先輩ママ、子育てを終えたおばちゃん
おじちゃん、私のような育児サービスをしてる人
保健センターや子ども支援センターなど
なるべく、多くの人に我が子を知ってもらうことや
自分のことも知ってもらうこと。
この発信力を持つことが
子どもの育ちにとっても、
育児の負担を軽減するためにも
とても大事な力になります。
もう、人の迷惑を気にして引きこもって
頑張っている時代ではありません。
子どものかわいさ、自慢話ばかりを
発信することが多いですが
具体的に今どんなことで困っていて
どんなサポートを必要としているのかを
周囲に発信することで情報や手助けを
手に入れることができると思います。
あなた自身の発信力次第で
あなたの育児負担は軽減できます。
赤ちゃんが世の中から減ってしまった現代は
実は子どもと触れ合いたい、
仲良くなりたいと思う大人が
たくさんいるものです。
言葉は誤解を招きそうですが
そういう人にあなたのお子さんを
貸してあげるくらいの気持ちになってほしいです。
お母さんは赤ちゃんを産んでくれただけで
ものすごく社会貢献しているんですよ。
もっと、周囲を巻き込んで、
みんなで育児を楽しめる社会にしてほしいと思います。
私も、このお母さんのお子さんと過ごす時間が
迷惑どころか、とても癒しの時間になっているわけです。
迷惑だと判断しているのは
お母さんの思い込みです。
これ以上思い詰めないで、
少しづつ立ち直ってほしいです。
内情を私に打ち明けてくれたことに
感謝の気持ちがいっぱいです。
一緒に乗り越えていけるように
少しでもサポートできることがあれば
喜んでやらせてほしいですし
見守っていきたいと思います。
