シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
親はいつから、子どもに要求するようになるのでしょうか?
『早く起きなさい!』
『早く、着替えなさい!』
『もっと、ちゃんとしないとだめでしょ!』
こんな、親の要求は、いつから始まるのか?
6か月の赤ちゃんが、ちょっと背中を丸めて座っていても、
『もっと、ちゃんとお座りしなさい』なんて言いませんよね。
『早く、歩いてちょうだい』なんて、要求する人もいないでしょう。
大体の大人は、赤ちゃんは、この時期には
このくらいのことができるとか、
自然の発達の見通しがあるから無理なことは言いません。
それが、努力によってできるようになるものではないと
受け入れているからです。
子どもの方も、ありのままに生きている状態です。
(たくさん、おっぱいを飲まないと大きくなれないぞ!)
(朝までお腹空かないように今のうちに飲んでおこう)なんて
考えて、ポジティブに行動する子いないし、
ぼくは、まだハイハイもできないと
落ち込むネガティブな子もいません。
いつも、その瞬間にフラットに心のままに生きています。
おなかが空いたと思ったら、夜中だって泣いて訴えるし、
お腹いっぱいになれば、もういらない!って
ほんの10㎖だって、もったいないからって
頑張って飲む子もいません。
親も、『夜中だから朝まで待ちなさい!』
『あとちょっとなんだから、全部飲みなさい!』なんて
言わないでしょう。
親の要求は、
親である自分が思い描く子どもの姿と
マッチしなくなったとき、
その子どもを受け入れることができなくなったときから
始まるのだと思います。
親の思い通りにならなかった時に、
子どもを操作したくなって、要求することになる。
そもそも、生後間もない赤ちゃんにしていたように、
そのままの姿を受け入れて、応じてあげるだけで、
子どもはその子らしく育っていけるのに
親の思い描く姿に子どもを変えていこうとしてしまうのですね。
それが、子どもへの要求となって、表れていて、
それを“しつけ”することだと勘違いしてしまいます。
親が思い描く子どもの姿。
勝手にイメージを作っている子どもの姿になってくれないと
自分に、不足感が湧いてきてしまいます。
時に、親自身の不足感が子どものイメージへの実現化に
大きく影響してきます。
親自身が満たされていない部分を埋めようとして、
無理な要求を子どもに向けてしまいます。
さらに、子どもの存在によって、
自分の不足感が増してしまったと感じた時
要求の向け方が、力ずくになったり、
関わらない事で、自分を守ろうとしてしまいます。
親自身が、満たされていないと、
子どもを受け入れることはできません。
子どもに対して、要求が多い、
指示出しが多い、できないところが許せない
そんな自分に気がついたら、
まず、親であるあなた自身を満たすことを
考えてください。
あなたの心の中に不足感はありませんか?
愛されていないという思い、劣等感を持っている、
豊かさが足りないなどと感じていないでしょうか?
もう一度自分の心を見直してみましょう。
そこを、癒すことがとても育児には大切です。
子どもは、外から色々方向づけなくても、
良い方向に育っていく力があると信じて
自然の力にお任せすれば大丈夫です。
子どもに条件をつけずに受け入れられること、
大切にできる気持ちが持てるようになることは、
親として心を成長させていくことです。
あなた自身を、まず大切にしてくださいね。