シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
育児に『特に心配がない、順調にいっている』という場合でも、
時々、(ちょっと、この子心配だな)と思う場合があります。
気になったことを伝えてみても、全く気にしていなかった場合と、
気づいていたけど、大丈夫だと思って様子を見ていた場合があります。
育児が初めてだったり、多くの子どもを見る機会がない場合は、
我が子の発育、発達が問題なく成長できているのか、
何が正常なのかの判断が難しいです。
子どもの一番の理解者は、親だと思います。
けれども、専門的な知識、子どもと離れた関係からしかみえない
部分があることは理解しておく必要があります。
ですから、子どもを、第3者の専門家に見てもらう機会は重要です。
今日のアドバイス
決められた健診は必ずうけ、不安を解消、長引かせない。
日本では、乳幼児健診が行われています。
母子保健法第12条に基づき市町村の法定義務として、
1歳6ヶ月検診と3歳児検診が義務付けられています。
また、お産をした病院で1か月健診
そして、自治体によっては、
3-4か月児健診、6か月児健診、10か月児健診、
1歳児健診、5歳児健診などが行われています。
乳幼児期は、成長が早いので、
健診の時期もその時期に応じて細かく設定されています。
乳幼児健診は、住んでいる地域管轄の保健センターや
指定された病院で受けることになります。
指定された日時があるので、仕事を休めない、
時間がかかる、身体測定するだけなら行かなくていいのでは、
という方もいます。
また、コロナ禍は、健診が中止された自治体もあったりして、
とても不安だったという方もいました。
乳幼児健診への思いは、それぞれですが、
全員が無料で受けられる専門家に見てもらえる重要な機会です。
何故、乳幼児健診は必要なのでしょうか。
まず、乳幼児健診には大きく2つ目的があります。
一つ目は、発達の遅れがないか、病気が隠れていないかを
スクリーニングすることです。
先にお伝えしたように、専門家の立場から、
親が気づいていない問題を見つけ出すことを目的としています。
保護者自身に心配ごとがなくても、
健診を受ける必要がある理由はそこにあります。
月例別に、その時期に確認すべき重要な視点があります。
異常を早期発見することで、回復が見込めるものがあったり、
重症化を防げるものがあります。
2つ目は、育児の悩みや、不安を解消することです。
育児で普段気になっていることを
小児科医や保健師、心理士といった専門家に
相談することができます。
地域での交流が減っている現在の育児は孤立化しやすいです。
親の不安を緩和する、精神的な支えにもなる
貴重な機会にもなっています
乳幼児健診は、子どもの成長に異常が起きていないか、
育てていく親が問題を抱えていないかを第3者が確認して、
サポートしていこうとするものです。
これらの健診を受けないでいた場合は、
子どもへの育児放棄の可能性、家庭の困窮など、
子どもの安全、権利の問題も含まれる可能性があると捉えられて、
親に連絡が取れるまで自治体から確認されます。
健診を受けない理由として、
風邪で受診した時に、医師に診てもらっていて
問題なかったから行かなかった
仕事の休みが取れなかった、
体調が悪く入院してたなどもあります。
ただ、自治体では、健診を受けない理由が把握できない限り、
先の理由との区別がつきませんから確認せざるを得ません。
受けられない場合は、必ず自治体に相談しましょう。
特に、法廷で義務化されている1歳半・3歳健診は
必ず受けるようにしましょう。
「この子は発達が遅れているのではないか」
「何か、異常を指摘されてしまうのではないか」と
心配になるかもしれません。
もしかしたら、そのことで、お母さん自身が
責められてしまうかもしれないと
足が遠のくこともあるかもしれません。
それでも、この思いは捨てて、子どものために
第3者にしっかり確認してもらいましょう。
この時に、発達に課題があるかもしれないと、
専門機関に紹介される場合もあります。
ショックを受けてしまう方もいますが、
早く気がつけて、良かったという方もいます。
どちらを体験するかは、そのお母さんの見方次第なのですが、
いづれにしても、子どものためには早くわかって、
その子にあった支援にとりかかれることが
重要な事だということは変わりありません。
すぐに、行動してください。
悩ましいのが、
「何となく発達が怪しいけど、もう少し様子を見ましょう」と
言われた場合です。
発達障害グレーゾーンの子の多くは、このパターンが多いです。
特に、先生の前では、いつもの様子が現れないことが多く、
いつもはできるのにできなかったり、
家だと問題だと思うことが、ちゃんとできてしまったりします。
そして、「もう少し様子を見ましょう」といわれるまま、
様子を見て過ごしてしまうのです。
その間、何となく不安の中にいて、
頭の中はわが子の発達のことばかり気になったり、
どうしたらいいのかもわからない状況が続いたり、
子どもは適切な対応をされず「困っている」「苦しんでいる」
状況が長引いてしまうことがあります。
乳幼児の育児の一つの区切りは、就学前にあります。
子どもは、あっという間に成長し、すぐに小学生になります。
それまでに、克服したい課題は多くあります。
ゆっくりと、様子を見ている時間はないと考えています。
もしも、変だな?育てにくいなと感じることがあって、
健診でも「様子を見ましょう」と言われたのであれば、
まず、専門家にもう一度受診してみることをおすすめします。
自治体の発達相談は、今はすぐに予約がとれる状況ではありません。
すぐ申し込んでも、数か月後になることが当たり前になっています。
専門医にかかるにも、同様です。
本当に子どもが発達の凸凹はないのかを、チェックしておくことは、
子どもに合った対応をするためには必要です。
「様子を見ましょう」といわれたら、そのことを先延ばしせず、
まずは、相談し、テストを受けられるように、
行動してみることをおすすめします。
子どもはそれなりに日々成長しますが、同じように
他の子も成長します。
もしも、課題があったとしたら、
様子をただ見守るだけではその差は縮まりません。
健診で少しでも、不安があるところがあったなら、
就学前にその不安は解消するように、
勇気を持って行動してください。
発達障害であるかどうかは関係ありません。
子どものことを理解する為に必要なことなのです。
健診前や専門家に相談する時に、
事前に用意してほしいものがあります。
それは、こどもの成長の様子で気になっていることや、
育児への不安やストレス、問題行動のエピソードを記入した、
母子手帳や、メモです。
その場になると、相談したい内容を忘れてしまったり、
大事なことを伝え忘れるのを防ぎます。
いつもの子どもの姿を伝える事で
意思がスクリーニングする際に参考にもなります。
定期的に子どもの健康を
第3者の専門家に確認してもらうことは、
見てもらっているという安心感にもつながります。
上手に専門家を利用して、
安心して育児をしてほしいと思います。