シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
これから社会は、今までと価値観が大きく変わり、
普通だと思っていたことが違っていたと気づいたり、
その世界では、まかり通っていたことが、公に暴かれ、
非難を受けるような時代になってきています。
あなたのまわりにも、感じられるのではないでしょうか。
子どもの世界でも、
学校に通うことが当たり前といわれていたのに、
コロナ渦で、オンライン授業などの方法があることを経験すると、
行かなくてもいいんじゃないの?といった
考えを持つ子が増えているようです。
先日のニュースでも、子どもの不登校、鬱、自殺も多くなっていて、
当たり前だと思っていたレールに乗ってきた子どもが、
実はそれが全てではなかったという事実に
混乱を招いているという状況が取り上げられていました。
これからの時代、誰かを当てにして生きていくことは難しく、
自分で決断し、自己責任で行動しながら生きていく力が必要でしょう。
そんな時代だからなのか、今見直されている教育法の一つとして、
モンテッソーリ教育があります。
モンテッソーリ教育は、
自立している人間を育てる教育法として有名です。
日本では藤井聡太さんも受けた教育法としても人気ですね。
海外では、Amazonのジェフ・ベゾス、
Googleのセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジ、
Facebookのマーク・ザッカーバーグなどが受けてきた教育として有名です。
名前が挙がる方々が、すごい能力を発揮している方ばかりで、
英才教育や幼児教育として誤解されていますが、
アメリカでは、「オルタナティブ教育」として広く普及しています。
幼稚園から大学までの公私立でプログラムが導入されていて、
モンテッソーリ教育を行う施設「子どもの家」は
3,000カ所あると言われています。
日本には私立の
ザ・モンテッソーリ・スクール・オブ・トウキョウ
(東京都港区南麻布)
マリア・モンテッソーリ・エレメンタリースクール
(神奈川県横浜市青葉区奈良)
東京モンテッソーリスクール (東京都港区白金台)
の3校しかありません。
教育内容として小中学校に共通するのは
決められた科目が存在しません。
科目や授業の枠にとらわれない活動ができます。
日本の義務教育に則っていくことに困難さがある子どもには、
一つの選択肢として考えてみるといいと思います。
まだ日本では、義務教育課程に含まれていないこともあり
公立学校での導入は難しいので、数も少なく、
特別な人が受けられる英才教育のような気がしてしまいます。
今後、もっと、身近に取り入れられるようになって、
増えていく可能性はあると思います。
日本ではモンテッソーリ教育は
主に保育園や幼稚園での導入がほとんどです。
日本でも注目を集めているので、その数は多くなってきています。
モンテッソーリ教育は
1907年にマリア・モンテッソーリが考案した感覚教育法です。
モンテッソーリ教育には100年以上の歴史がありますが、
現代の大脳生理学、心理学、教育学などの観点からも
その教育法の確かさが証明されています。
モンテッソーリ教育の最終的な目的は、
「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、
生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てること」です。
その教育には、子どもは生まれながら、
自分を育てようとする自己教育力があるので、
大人はお手本や方法を教えるだけと考えています。
その重要な要素が、敏感期とお仕事です。
この2つを組み合わせて教育法を完成させています。
子どもがある物事に対して感受性の強い乳幼児期に、
それを納得できるまで活動するということです。
ただ興味のあるお仕事をするのではなく、
個々の発達に合わせたものを行う必要があります。
この教育には必要なものがあります。
教具、整えられた環境、大人(教師)の3つです。
発達を促す目的を持った教具は、
てづくりもできますし、おもちゃとして販売もされています。
教具があっても、環境が良くなければ学べません。
そして、教具をどのように使うのか教えてくれる存在が必要です。
この3つのどれが欠けても、教育効果はありません。
実践に不可欠なのが、両親や教師などの大人「援助者」です。
援助者の役割はあくまでも子どもが学びやすい環境を作ることです。
モンテッソーリ教育を細かく学ぶことは、時間を要しますが、
援助者として、すぐ実践できそうなポイントを挙げてみます。
今日のアドバイス
子どもが学びやすい環境を整える。
環境整備をする
子どもがやりたい時にできるよう場所を整えます。
特に教具(おもちゃ等)は子ども見やすく、
自分で取りだせる場所におきます。
物の定位置を決め、元の位置に片づけられるようにします。
ごちゃごちゃ余計なものが目に入らないように、
すっきり空間を意識します。
掃除・換気をして、きれいな場所にします。
お仕事をしてもらう
おもちゃを拭いたり、ガラス磨きをしたり、
少し大きくなると、野菜を切ったり
アイロンかけしたり、日常生活での仕事を
経験できるように準備してあげます。
はじめは上手でなくても、
子どもなりに工夫して身につけていきます。
手を使うこと、感覚を使う経験は
脳の発達にとても効果を発揮します。
選択肢を与えること
選択肢を与え子どもが決めることが大切です。
育児の目的は、親から自立することです。
自分で道を選択しなければなりません。
小さい頃から親が全て決めてしまうと受け身のまま育ち、
自分で選択することが困難になってしまいます。
子どもが自分で決めるクセをつけるように働きかけます。
年齢に応じて、選択肢を増やします。
見守ること
子どもが困っている時のみ手助けしましょう。
自分で試行錯誤している姿を見て、
困っていると判断するのは早いです。
上手くできないで、モタモタしている時間が、
子どもにとって成長への大事な時間です。
子どもが、ギブアップし、助けを求めてくるまで
グッとこらえて見守ることが子どもの成長につながります。
子どもが自分の力で試行錯誤して、『自分でできた!』
という達成感が、意欲、自信を育てます。
大人にて、見守ることは、難関です。
ついじれったくなって、答えを教えてたり、
やってしまいたくなります。
そんな時は、その場から離れてしまっていいので、
子どもの邪魔しないようにしましょう。
モンテッソーリ教育には、
子どもの自立を効果的に促す知識がいっぱいです。
全てを家庭で行うには限界もあるでしょうが、
取り入れられるところは参考にしてみるといいと思います。
援助者自信が、子どもの学びの環境を作ることは
意識すれば、よくすることができると思います。
興味がある方は、取り入れてみてくださいね。