シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
国立感染症研究所がまとめた
5日から11日の感染症報告で、
RSウイルス感染症の患者報告数が
3週連続で増加しているようです。
特に、福岡県555人 大阪府405人となっています。
通常冬季に流行するといわれるRSウイルス感染症が、
このように春先に流行したり、
流行の時期は特定できなくなっています。
その原因は
ウイルスが海外間で往来するリスクが高まったためなのか、
地球温暖化が原因なのか不明だということです。
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感染者が増えたように感じるのも
それまでは、風邪と診断されていたものが、
平成23年からは乳児のRSウイルス検査が保険適用になったため、
検査数が増えたことが理由かもしれません。
いずれにしても、
今回も全国で2555人といわれているように
年間を通じて数千人単位の感染者が
報告されるようになりました。
ただ、あまり心配しすぎることはありません。
RSウイルスはどこにでもいる風邪のウイルスで、
大人でも何回も感染し、年長児や大人に感染すると
鼻の症状だけ引き起こすようなウイルスです。
RSウイルス感染症は2歳までに
みんな一度はかかるとされています。
感染者の咳、鼻水を浴びたり、触ったりすることで
感染(飛沫、接触感染)し、4〜5日の潜伏期を経て、
咳、鼻水、発熱などが症状として現れます。
ただし、注意が必要なのは、
1歳未満、特に6か月未満の赤ちゃんは
気管支炎・肺炎などを起こし重症化することがある点です。
保育園でも、毎年数名の入院療養が必要となる子どもがいます。
大人や2歳以上の子どもでは
鼻かぜくらいで終わるRSウイルス感染症であっても
赤ちゃんや、心疾患、免疫の弱い子どもにとっては
重症化の危険性があります。
手洗いやマスク、おもちゃの消毒といった感染予防は重要です。
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注意しなければいけない症状の観察ポイントを挙げてみます。
呼吸状態
息を吐くときに「ヒュー、ヒュー」「ゼー、ゼー」と音がする
・顔色や唇の色が悪い
・胸がペコペコとへこむような呼吸をする
・呼吸が速く、呼吸の回数が極端に増えている
このような場合には、肺炎、気管支炎、細気管支炎などを
発症している可能性があります。
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場合によっては酸素投与、点滴などの処置が必要で
入院し経過観察が必要な場合もあります。
すぐに受診しましょう。
全身状態
呼吸状態だけでなく、全身状態も悪化しています。
・体温・呼吸数
・活気の有無
・ミルクの飲む量・飲む勢い
・食事の量・食欲の有無
・排尿回数、排尿量
回数が減っていたり、濃いおしっこの場合は
脱水状態であることを考えます。
こまめに水分摂取をすすめましょう。
異常・変化が見られたら、すぐに受診しましょう。
新型コロナウイルス感染症対策を行っている
大阪府で流行していることを考えると、
さらに対策を強化する必要がありそうです。
そして、もっと重要なのは、
子どもの免疫力を上げることです。
今日のアドバイス
子どもの前で、笑顔で元気にすごす
子どもの不安を取り除いて、
明るく生活できるような環境をつくりましょう。
不安を煽るようなテレビを見ることや、
日常の会話にも注意しましょう。
そして、運動不足の子どもも増えています。
運動不足は心の鬱を招きます。
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外が心配であれば、室内でできる運動を一緒にやったりして
身体を動かしましょう。
そして、よく食べて、良く寝ましょうね。
元気になるホルモンが分泌されて、
免疫が上昇します。
病気は、新型コロナウイルス感染症だけではありません。
『どんな病気にも負けない身体を持っている』と
自分の身体を信じる気持ちを育てましょう。
そのために、身体にとって良いと思われる習慣を
意識して、行動していることが大事です。