コミナスブログ 支援者の心構え

『子どものため』は危険信号

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シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。

先日、裕仁様が
偏差値の高い筑波大付属高校に
合格されたニュースがありました。

このニュースを聞いても、
私はよかったなという気持ちはありますが
嫉妬心や我が子の成績を嘆くといった
感情は全く起こりません。

同じニュースを聞いて、
中には、嫉妬心や劣等感を
感じる人もいたかもしれません。

子どもに、
『裕仁様は優秀ね、それに比べてあなたはだめね。』
『少しは見習って勉強しなさい!』
『あなたも、この学校に行けるくらい頑張らないとね』
こんな風に言った人もいるかもしれません。

裕仁様のように、遠くの存在であれば
そんな感情もわきにくいものですが、
これが、近しい人ならまた
沸き起こる感情は違うと思います。

その感情のままに、
あなたが、子どものためにかけた
励ましの言葉や、注意の言葉が
子どもにどんな影響を及ぼしてしまうか
考えたことはあるでしょうか。

子どもをためにと思って行動することほど
注意が必要なものです。

子どもの感性は大人よりも鋭く
親の心の中を察知する力にたけています。

少しでも親の期待に応えて認められたい
喜んでほしいという気持ちがいっぱいです。

親が認めてくれる、受け止めてくれるだけで
子どもは安心して自分らしさに自信をもって
生きていくことができます。

それなのに・・・
親のあなたの中にも、
この子どもの頃と同じ気持ちが
今も強く眠っている場合があって
それが、育児をするうえで好ましくない行動を
とらせていることがあります。

他人だけでなく、夫や我が子に
その欲求を求めてしまうのです。

認められるには
人よりも優秀でなくてはいけないと思っていると、
自分も自分に近しい人も
人より劣っていると感じたときに
無性に不安や怒りを感じたりします。

特に、近しくしている人の子どもが、
我が子よりも成績が良かったり、
我が子が貰えなかった賞をもらったり、
今の時期だと我が子は〇〇中学だけど、
あの子は有名な〇〇小学校に合格した
などという出来事があると、
負の感情が表に出てくることがあります。

これが親の心のインナーチャイルドが
目覚めた状態ともいえます。

『なんで、もっと勉強出来ないの』
『あの子よりも、うちの子の方が上手なのに!』
『有名な学校に行けてもきっとこれから大変よ』など
一見子どものために言ってあげているといいながら
実は自分を安心、納得させるために
言ってしまっているのです。

この言葉が、子どもにプレッシャーをかけ、
傷つけているかに気がつきません。

親の心の中にどんな子どもの心が潜んでいるのか
親の性格などで行動の強さや方向性は変わりますが
子どもにとっては、安心な環境ではなくなります。

親自身が子どもの頃に満たされたかったけれど、
満たされずに大人になってしまったことを、
今度は自分の子どもで満たそうとしてしまう
行動もあります。

子どもの頃に、
自分は守り通してきた正しさというものを、
自分の子どもが守らない時怒りを
感じることもあります。

こんなことは、親自身のインナーチャイルドに
原因があったりするものです。

いま目の前の子どものことよりも、
親自身の心配や、不安、欲求の方を
優先して対応してしまいます。

親は子どもが応じてくれたり、
思ったような結果を出してくれると満足します。

そうならない時は、
不機嫌になったり威嚇したり
ペナルティをかざしたりして、
親が子どもをコントロールしようとする
威力を高めます。

子どもにとって親は怖くて、
不安を感じさせる存在になっていくわけです。

それでも、子どもは親を信じようとします。
親が気に入るようにふるまおうと
必死になります。

親に見放されたら、
生きていけないですから。


親の期待に応えられない時は
自分がダメなんだと感じ、
親のせいにはしません。

子どもが自分の限界にぶつかるまで、
親の未熟さ異常さに気づくまでは・・・。

誰でも多かれ少なかれ、
親の思い通りに子どもを
コントロールしたくなる欲求は
持っていると思います。

その方が、親の都合に合わせやすいし
育てやすいからです。

けれども、これが罠です。

この子どもが未熟に見える時期に
子どもを一人の人として尊重できる人間か
試されていると思います。

子どもが思いのまま表現する素直な反応を
暖かく受け入れ、
そのままを無償で愛することができるか
親になるための練習をさせられる
時期だと思います

自分は子どものために注意してあげてるんだとか、
親の言う通りにするのが間違いないと思って
育児している場合は、
いますぐ改善すべきだと思います。

それは、自分を守り満足させたいから
子どもを都合よく
コントロールしているだけです。

親の心が大人になっていれば、
子どもが経験している出来事を
客観的に見ることができるはずです。

他の子どもがどうであっても、
比較することで優劣をつけず
我が子の成長を評価することもできます。

成績の悪い子どもの親であっても、
自分を恥じることもありません。

受験に落ちた子どもの親であっても、
自分を恥じることはありません。

むしろ、親自身のそういった感情よりも、
真っ先に子どもの今の気持ちが
気になるようになります。

「残念だったね。」
「次どうするか、一緒に考えるよっか」など
寄り添える会話ができるようになります。

子どもに対して怒り、不安、
優越感、劣等感など覚えた時、
あなたの心が傷ついていたり、
濁った部分や親に対しての
偏った思いなどが隠されています。

育児がはじまってから、
親自身が自分の親との関係に
問題を見つける場合も多いものです。

理不尽な思い込みに縛られていたり、
コントロールされてきたことに
気がついたりしたら、
それは自分には必要ないと手放しましょう。

少しずつ捨てていくことで、
あなたの子どもの頃に傷ついた心が癒されて、
本当の大人の心になることができます。

育児中は、親自身が
自分を大人の心に変えていこうと
意識しておくことが必要です。

ただ、これは時間がかかる作業で、
格闘するうちにも子どもは成長して
待ってはくれません。

ここはシンプルに考えましょう。

乳幼児期は子どもの心に
安心、安全という感覚を
しっかり与えることが親の務めです。

子どもがビクビクして
暮らさなくてはいけなかったり、
親の機嫌を取るように
行動しなくてはいけないような
生活空間を作ってはいけません。

子どもが何をしても、どんな失敗をしても
親はいつでも機嫌良く受け入れてあげることで、
子どもは早く自律した大人になることができます。

未熟な自分でも親に守られている、
信頼されているという土台が
生きていく上に本当に大事です。


子どもを怖がらせない、
いつも笑顔でいられる環境を心がける
子どもに感情をぶつけそうになったら、
その場を離れる。

子どもの前では、悪い言葉を使わない
いつも機嫌よくいる
このシンプルなことを
意識して生活する中で、
心が鍛えられます。

時には親が自分を守るために、
子どもを使おうとしていないか
立ち止まって行動できると
もっといいと思います。

子どもの方が精神性は高いままだと
思います。
迷ったら子どもの感じ方の方が正しいと
自分を振り返ることも大事です。

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