シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
うちの子は、風邪をひきやすいと感じることは
ありませんか?
そんな子どもの寝ている姿や、
集中して遊んでいるときなど、
ちょっと口元を見てください。
もしかしたら、お口が開いていませんか?
これは、呼吸を口でしている証拠で、
現代の子どもに増えていることが
指摘されています。
これは、食べる、話す機能が
充分に発達していない状態で、
「口腔機能発達不全症」と言われています。
いわゆる、鼻呼吸ではなくて、
口呼吸がメインとなっている状態です。
現代は、硬いものを噛む経験も減っていますし、
ゲームや、YouTubeなどを見たりして、
時間を一人で過ごすことも増え、
会話も減っているということも
影響しているのでしょうか?
運動の機会も減って、姿勢の保持や筋力全体の低下も
影響しているかもしれません。
いづれにしても、この口呼吸は、
望ましい呼吸の状態ではありません。
望ましいのは鼻呼吸です。
口呼吸のデメリットはいくつかあります。
1 感染症にかかりやすくなる
口に直接空気が入り込むことで唾液が蒸発し、
口の中や周辺が渇きやすくなります。
口の中が乾燥すると、
菌が繁殖しやすい状態になります。
本来の鼻呼吸では、鼻毛や鼻腔の粘膜で、
空気の中のチリや雑菌が
身体に入ることを防いでいますが、
口呼吸では、鼻のフィルターを通さないで
空気が直接のどに入るため、
のどの粘膜に細菌やウイルス、
花粉、チリなどがのどに直接触れてしまいます。
コロナウイルスも、のどの粘膜にウイルスが付着して、
発症していくわけですから、
口呼吸は大変なリスクになっているわけです。
2 歯並びが悪くなる
鼻呼吸中、舌をおく場所が正しければ
上顎前方にあるくぼみに当てた位置にあります。
口の中から外に向かって、
舌の力がかかっている状態です。
この上顎に自然な力がかかることで、
上顎の発育を成長させ、歯列のアーチを広げます。
また、口を閉じていることで、
口のまわりの筋肉や頬の筋肉が
外側からも力をかけています。
こうして、口を閉じていることが、
歯並びを整える役割もしています。
口が開いていると,この役割が果たせないことで
歯並びが悪くなってしまう要因になります。
3 発音、滑舌が悪くなる
口をポカンと開けている状態は、
すでに口の周り、舌の筋力不足が考えられます。
舌の筋力不足は、上顎に舌を打ち付けて発音する
「タ行」や「ナ行」の発音が
はっきりしなくなる原因になります。
唇の筋力も足らず、両唇をつけて発音する
「マ行」「パ行」「バ行」もはっきり
発音できないこともあります。
このような、悪影響があるので、
もしも、子どもがポカンと口を開けている状態を
よく見かけるという場合は、
早めに改善しておきましょう。
改善方法をいくつかご紹介しますね。
はじめる前に、1番は必ず確認してください。
1 鼻、のどに病気がないか確認しましょう
鼻炎や蓄膿症、アレルギー、アデノイドなど、
息苦しさを感じるような原因はないか
まずは耳鼻科、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
アレルギーは原因を検査して治療・予防・対策を
行いましょう
2 口を閉じておくように、意識させましょう
頻回に注意することはないですが、
理解のある子どもであれば、
鼻呼吸の大事さを知識としてお話しておきましょう。
『ばい菌がのどにくっついちゃうから、
お口は閉じておこうね。』話すだけでも、
鼻呼吸に変えられる子どももいます。
食事中も、咀嚼の間は口を閉じるように
働きかけてみましょう。
3 口元を使う遊びを取り入れる
風船を膨らましたり、口笛を練習したり、
笛を吹いたりなど、口元を使うとともに、
その間、鼻で呼吸する練習にもなります。
4 睡眠中は口をテープでとめる
睡眠時口が開いたままで口が乾燥したり
いびきをかいたりしてしまう場合は、
口テープがおすすめです。
包帯などの固定用テープなどで
寝るときに口をふさぐように貼るだけです。
皮膚が弱い方は専用品を使いましょう。
ただし、息苦しさを感じたときに、
簡単にはがせるくらいの粘着性にしましょう。
5 専門医の指導を受ける
改善がなかなかできない、自信がない場合は、
専門医を受診してみましょう。
最近は、この状況を問題視されているので、
小児歯科などでも取り組んでいるところが増えています。
口呼吸だからといって、
すぐに日常で困るものではないのですが、
健康のためには改善してほしいと思います。
このことを変えるだけでも、
風邪のひきやすさなどに
効果が見られると思います。
この機会に確認してみてください。