シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
『腸は第2の脳』といわれています。
腸には1億個以上の神経細胞が存在していて、
体の臓器の中で、脳に次いで2番目の多さとなっています。
さらに、腸は脳と約2000本の神経線維でつながって連携しています。
「脳腸相関」と言って、お互いに影響しあっています。
万一脳との神経を切断されても
腸は脳の司令なしに働くことができます。
脳内物質のセロトニンは、
95%以上が腸で生成されています。
腸の調子が悪いと精神が不安定になりやすいのは、
このセロトニンが不足するためだといわれています。
『セロトニン』は幸せホルモンともいわれているので、
分泌が少ないと、鬱病などの原因にもなると考えられています。
また最近の研究では発達障害の特性があると、
先天的にセロトニンの分泌量が少ないという研究結果もあって、
腸内環境を整え、セロトニンの生成を促すことは、
その症状の改善にも重要といわれています。
腸ってとっても大事な臓器ですね。
けれども腸内の様子は、目に見えません。
自分のお腹の調子なら何となくいいのか悪いのか
気づくこともできますが、
親が子どもの腸内環境が良い状態なのかどうか
客観的に判断するためには、知識が必要です。
子どもの腸内環境を判断する時のポイントをお伝えします。
1 排便回数
排便が週3回より少ない、または排便時に苦しむ様子があれば、
便秘かもしれません。
赤ちゃんは、便秘で発熱していたということもあるくらい、
便秘は体調を狂わせます。
便秘が当たり前になると、便がたまっても便意を感じないことも
おこり、慢性便秘になるおそれがあります。
排便時に、肛門が切れてしまい出血する子もいます。
2 便の状態
状態・・・硬便・軟便・下痢など
色・・・病気のうんちの色は、赤、黒、白です。
緑便、一時的なクリーム色はあまり気にしなくて大丈夫。
におい・・・・腐ったようなにおい・すっぱいにおい
においが強く、くさい
3 お腹の様子
痛みがある・・・胃腸に炎症が起きてるかも?
おなかのハリ・・・異常発酵によって発生したガスがたまっているかも?
軽くたたくと、ポンポンと空気で膨らんでいる感じ。
グルグル音がする・・・腸の動きが速くなっている。
腸内環境が良い状態、つまり、腸内フローラが整っている状態は、
これらに異常がないということです。
理想の正常な便の状態は・・・
・毎日~3日に一回という整ったリズムで排便がある。
・黄褐色から茶色の便で、においはない。
(赤ちゃんのウンチは酸っぱいような独特なにおいで
臭さは感じることは少ないはず。
これは赤ちゃんの腸内に、善玉菌が多いためです。)
・便の形状はバナナのようで、表面が滑らか。
・便意を感じたら、短時間でするっと出る。
・ペーパーで拭いた時、ほとんど便がつかない。
・残便感がなくて、一度ですっきりしている。
トイレでうんちができるようになると、
自動洗浄だとすぐ流されてしまって、便の確認ができません。
できれば、手動にきりかえて、
観察するようにしてみてくださいね。
腸内フローラを整えるために、
この夏のおすすめの飲み物があります。
それは、米こうじで作られる甘酒です。
ノンアルコールなので、赤ちゃんでも安心。
また、優しい自然な甘みなので砂糖の代用品として、
離乳食に使うのもおすすめです。
うんちの観察は、健康状態を知る上で重要です。
理想のうんちを目指して、
家族全員で腸内フローラを整え健康を手に入れましょう。