コミナスブログ 日常からの気づき

食育の基本が大事

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シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。


親が子どもに期待すること、教えたいことの中に、

【あいさつができる子であってほしい】というのがよくでます。


毎日繰り返される生活場面でのあいさつの

食事前の「いただきます」

食べ終わったら「ごちそうさま」

どの家庭でも教えていることでしょう。



私も、子どもがまだ小さかった頃は、

はっきりと言わないと、

「いただきますがきこえないよー」

「ごちそうさまは言った?」など

注意をしていました。



教育現場でも、食材を育てたり、触れたり、料理を作ったり、

食育に力を入れて取り組むようになっています。



このあいさつも、もちろん欠かさず言うように

教えているはずです。



それでも、子どもが大きくなったとき

言えていない人が多いようです。


一緒に食事をとっている間は、

子どもも自然と言えるようにはなっていましたが、

大きくなって、私が一緒に食べなかったり、

一人で食べることが増えたころから

この言葉が聞かれないことがあって、

ハッとしてしまいました。



そもそも、この言葉の意味を

子どもにしっかり伝えていなかったかもと

反省したのです。

今日のアドバイス

食べ物に対して想像する力を育てる。



食育の基本は

食事を食べられることのありがたさを

感じられることではないか
と思っています。



今、日本では、

食べ物は、買い物に行けば何でも手に入ります。

わざわざ、買いに行かなくても、ネットで注文すれば

届けてもらえます。



飲食店、宅配などで、気軽においしいものを食べられる

幸せな時代です。



自給自足の時代には、生きるために何かを食べるために

懸命に植物を育て、狩猟し、その命をそばで感じながら

食べていたと思います。



【いただきます】という言葉には、

「植物、動物たちの命を私の命にさせていただきます。」という

感謝の気持ちが込められています。



きっと、そのころは、今よりは、

心から食べられることに感謝できた事でしょう。



その点、現代は命を想像することは難しくなっています。

食べ物のありがたみを感じる機会が減っていると思います。



さらに、お金を払えば手に入るという、

身近な循環だけで、消費を考えると、

手に入らない事態が起こったときに、

人は文句や批判、独占といった行動をとりやすくなります。



自分の口に入るまでには、生き物がいてくれること、

動物や野菜を育ててくれた方、魚を獲ってくれた方、

食べやすいように加工してくれる方、運んでくれる方など、

想像すればたくさんの恩恵があって自分に届けられていることが

わかるはずです。

どうして、手に入らなくなったのか想像できれば、

単純な行動にはつながらなくなると思います。




【いただきます】という言葉には

食べ物が口に届くまで関わったすべての方々への

感謝の意味も込められています。

【ごちそうさま】という言葉も、

漢字で書くと「御馳走様」と書きます。

「馳走」という字は「走りまわる」「奔走する」という意味です。


昔は今のように食材が簡単に手に入らなかったため、

お客様に食事を出すために馬を走らせたり、

自ら狩りをしたり、走りまわって準備しました。



その様子を「馳走」と言い、この言葉の中には

「おもてなし」の意味が含まれるようになりました。

さらに丁寧語で、贅沢で豪華な料理を

「御馳走」というようになりました。


そこまでして食事を用意してくれた方への感謝の気持ちを込めて

「ごちそうさま」とあいさつするようになったようです。


ただ、食事の前後に当たり前のマナーとして言う言葉だとか、

お母さんがご飯を作ってくれるから、

作ってくれた人に言う言葉だとかというだけでなく、

これからの時代は特に、地球規模で考えた

食を得るまでの過程を伝えてほしいと思います。



いっぱい、想像力を膨らませていくことで、

食について、自分なりの考え方が意識できるようになります。

その想像力から、食の現実を学んでいくのです。


子どもとの食事場面で、

この野菜はどうやってここまで届いたのかなどを

一緒に想像してみて下さい。

人が作り出したものは、一つもなくて、

自分は生かされている


ということが分かってくる時が来ると思います。



食は、自分の身体に直結するとても大事なものです。



自分を大事にして、生きていくためには、欠かせない知識になります。

そして、それが、自分の周りを大事にするための知識に広がります。


SDGSを正しく理解し、地球の生物の一員であるという意識は、

これからの社会には大事な感覚だと思います。



まずは、家庭で、親が意識していくことで、

その感覚は身についてくるでしょう。




あなたは、一人の食事の場面でも、

「いただきます」「ごちそうさま」を言えていましたか?






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