シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
今年も保育園の内定が決まる時期になりました。
入園先を探しているお母さんにとって、
希望した保育園に入れるかどうかで、
思い描く生活、設定が大きく変わってしまうのですから、
2月は運命の分かれ道という状況です。
予定通り、希望の保育園に内定が決まったというお母さんは
ほっと一安心でしょう。
一方、入園できなかった、第3希望になってしまったなど
予定が狂ってしまった仕事を持つお母さんは本当に悩みが深くなります。
申し込むときにポイントが上がることから、
4月から仕事開始というという設定をしているケースも多いので、
入園が決まらなかった時は、大事件。
4月までの間にどこか預かってくれるところを探さないと
大変なことになってしまうわけです。
仕事を持つお母さんにとっては、
保育園に入れることは絶対条件のようになっています。
中には、1歳児ではどの保育園も、枠が少なくなってしまうので、
本当は、ゆっくり育休がとれる状況でも、
とにかく入園しておかなくてはいけない事から、
0歳児から、預けることにするといったケースもあります。
こんな時、とても矛盾を感じてしまうのです。
保育園に入るために、仕事を探さなくてはいけないという事態も、
矛盾を感じます。
乳幼児は特に、お母さんとの関係づくりが一番の時期です。
お母さんが育児ができる状態をつくれるのであれば、
最優先で、その状況を守ってあげられるシステムが理想だと思います。
本当は、自分がもう少し家庭保育をしたいのに、
それを選択することができない状況は、
残念で仕方ありません。
自分で子どもを家庭で育てたいというお母さんもいるのです。
その願いを、叶えてくれるような社会になってほしいと思います。
東京都で見てみると、状況でも国からの補助金支給額は変わりますが、
認可保育園で0歳児一人当たり、21万円が、
1歳児は13万5千円程度、毎月補助金が施設に与えられています。
各自治体からも2.3万円は上乗せされるので、
毎月、かなりのお金が保育にかけられています。
保育園に入れないで、自分で子育てを頑張っているお母さんにも、
同様に、補助金を毎月与えてくれたら、
無理に仕事に出ようとする人は減るのではないかと感じます。
何故か、家庭保育の人には、このお金がまわってこない。
一番、子育てを頑張っているお母さんは、
恩恵を受けることがないのです。
もしも、同じように、補助金が家庭保育にも支給されれば、
在宅勤務のお母さんなどは、必要な時に
個人でシッターや保育士、専門家を雇うなんていうことも
できるかもしれません。
集団生活に適応しずらい、個性的な子どもも、
自分のペースで、慣れている環境で安心して過ごせることで、
不必要な制限を強いられずに済みます。
子育ては、保育園に入れないと仕事もできないし大変だ、
もっと、保育園を増やして受け皿を増やして、
とばかりに、保育園が、次々建てられて行きますが、
日本は少子化になっているので、地域によっては
定員割れし、突然閉園という施設も出てきています。
多額なお金を使って、施設をつくるよりも、
家庭保育をもう少し安心してできるように
システムを見直してほしいと思います。
新型コロナウイルス感染症の流行から考えても、
身体の機能が未熟な子どもたちが、集団で保育されるような状況は、
感染症の危険とも隣り合わせです。
施設に集めて、合理的に子どもを育てる方向ばかりでなく、
ゆったりと、親子が関わることができる環境も必要です。
どのように子どもを育てたいのか、仕事もどのような形でやりたいのか
子どもにあった環境はどんなものなのか、
お母さんが自分の考え方で自由に選択できる環境を用意してあげたいと
いつもこの時期には考えてしまいます。
子どもは、社会の宝です。
平等に、国がその育ちを保証していく必要があるはずです。