シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
あなたにとって、普通の子ってどんな子どもでしょうか。
先日、こんな話を伺いました。
年長さんのADHD・ASDの特性をもっている男の子。
いつもの、療育中に心理士から
『大きくなったら何になりたいの?』と聞かれたそうです。
心理士は、その子の将来の夢を聞いたのですね。
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そうすると、『ふつうになりたい』と
その男の子は答えたそうです。
心理士も、お母さんも、
この答えにショックを受け、その場で見合ってしまったとか。
その後、心理士は、お母さんに、
『子どもらしくない、答えなので、
本人の心の中に、自分はふつうじゃないという思いを持ち始めて
悩み始めているのではないか。』
という内容を話されたようです。
このことで、お母さんは何とも言えない不安感を
抱えてしまったようです。
お母さんの感じたショックを、心理士からも言われて、
確信してしまったのです。
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この子は、別の病院で、ADHDによる、
衝動性や多動性をコントロールするため、
少量の内服薬を使用しています。
お母さんは、小学校に行く前に、もう一度受診して、
薬の見直しをしてもらおうと思っているようでした。
『ふつうになりたい』という答えに、
大人の感情が強く揺さぶられるのは、
(普通でなくてはいけない、普通になってほしい)
こんな思いを強く思っているということです。
グレーゾーンの子どもだからだけではなくて、
子どもを育てる人は、一番持ってはいけない思い込みだと
私は思っています。
子どもの言動を見た時に、その人が思っている普通にしようと
その子を矯正しようとしてしまうからです。
保育や療育という現場で、私が違和感を感じるのが、
子どものやりたい、こうでありたいということとは違う、
保育者、療育者の普通を教え込もうとする場面がみえた時です。
社会でのルール、法律は、もちろん教える必要はあるでしょう。
けれど、子どもが、夢を語ったとき、
その夢は普通じゃないといって
心配することは必要なのでしょうか?
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子どもの心の変化に注意を払うということは
養育者であれば大切なことです。
でも、薬を変えてもらうこと、
このままだと、子どもが自信を無くしてしまいそうなどと
不安になってしまうことが、子どもの為でしょうか?
子ども一人一人が、個性的なのがいいのです。
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『ふつうになりたい』といった子どもの言葉に
大人はネガティブに捉えてしまいがちです。
人は、問題に意識を向けてしまう傾向を持っているからです。
意識して、良い面を見るようにしたいものです。
今日のアドバイス
普通じゃなければいけないという思いを手放す
ひょうきんな子がいれば、
『落ちつきがない』と気にする大人もいれば
『明るくていいわね』とみる大人もいる。
同じ子をみても、見る大人の評価によって、姿を変えてしまいます。
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特に、2021年。新しい時代の流れの中では、
みんなと同じでいる事を手放すことができないと
生きづらくなるでしょう。
自分らしさを大切にする普通じゃない子を
応援していきたいと思います。