シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
最近、自分の意見をしっかり伝えることが
大切だという話をよく聞きます。
自分はどう思っているのか、何が好きなのか
相手に理解してもらうために
自己主張することは大切です。
ただ、このことが場合によって
問題起こってしまうことがあります。
ずいぶん、前の話になりますが、
イベントでグループに分かれて、
話し合いをする場面ありました。
その時に、ある女性が隣にいた男性に、
記入用のペンをとって、「どうぞ」と配ってくれました。
その時、「あ、いらないです。自分のを持ってきてるんで…」
と言って、受け取りませんでした。
そのあと、何となくグループの空気感が
変わってしまった印象を受けました。
あなたは、どう感じますか？
確かに、自分で持ってきているから、
そこにあるペンを使わなくてもいいだろうし、
遠慮などもあったのかもしれません。
それでも、何となく寂しい感じがしてしまいました。
自分の意見をいうことも必要でしょうが、
こんな場面では、相手の親切心、気づかいを
「ありがとうございます」って受け入れることも
大事だと思います。
どうしても、自分のペンが使いたいのであれば、
一度はその気持ちに感謝を伝えて、
「でも、慣れているペンじゃないと上手く書けなくて
いつも持ち歩いんてるんです。心遣いありがとうございます。」
とか、何か会話を気持ちよくできる雰囲気つくりをしながら
自分をわかってもらうことも必要かと思います。
子どもといると、よくお菓子や、おもちゃなど
頂く場面があります。
そんな時、子どもは正直ですから、いらないものは
「いらない」「嫌い」ってはっきり言ってしまう子もいます。
ＡＳＤの子どもなども、ストレートに自分の気持ちを
言葉や行動にしてしまいがちです。
自分の意見を伝えるべき時と、
相手に合わせた方がいい時の区別は、
わかりにくいものかもしれません。
1つ教えるとすれば、
相手が何か自分のためにしてくれた親切には
「ありがとう」って言いましょうということでしょうか。
相手の気持ちを受け入れることは、
コミュニケーションの始まりです。
嫌いなお菓子をもらったり、
食べられないものだったとしても、
相手がお菓子をくれたという、
その気持ちに感謝はできますよね。
そこでは、自分がそのお菓子を好きか嫌いかを
相手に伝えなくても、そのことは大きな問題ではありません。
どうしても、その場で食べなくてはいけないとか、
次の機会もあるなどのケースでは、
知っておいてもらった方がいいこともありますが、
まず、第一に大事なことは、
相手が自分を気にかけてくれたことへの
感謝の気持ちでしょう。
そのあとに、必要なら正直に伝えても、
相手も気持ちよく聞いてくれるでしょうし、
当たり障りなくそのままにしても、
大きな問題ではありません。
「私、そういうの食べないから」なんて、
いちいち口に出して言ってしまう人がいますが、
聞いていて、やはりいい気持ちはしません。
本当は良い人でも、どこか仲良くしようという気持ちが
なくなってしまうものです。
このペンを断った男性も、
話していくと明朗で素敵な人でした。
でも、一言、あそこで「ありがとう」が言えたら
もっと、早く打ち解けられたかもしれませんよね。
小さいうちから、誰かに親切にされたら、その親切に
「ありがとう」って応えるというが
大事なコミュニケーションスキルだと思います。
「何で、うれしいと思っていないのに、
ありがとうって言わなきゃいけないの？」なんて
質問する子もいて、なかなか、素直にできない子もいますが、
繰り返し、相手の思いを受け止める大事さも
練習をしてほしいと思います。
そうやって、愛される人になれると思います。
