シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
食欲の秋、果物がおいしくて、糖分のとりすぎに注意しないとと思いながらも、
つい食べ過ぎてしまいます。
うちの娘は、みかんにはまっています。
小ぶりなみかんだからといって、5個も食べていました。
一度に食べないように、隠しておきました。
子どもの食事の量は、大人がコントロールする必要があります。
特に、離乳期~幼児期の初めのころは、脳の満腹中枢がまだ十分に発達していな
いので、子どもの食欲に任せていると、食べさせすぎてしまうことがあります。
気がつくと、見るからにお腹がパンパンのポンポコリンになっていたりします。
それでも、もっとちょーだいって、催促する子もいて一体いつになったら、満足
するの?って、食べてくれることを嬉しく思ったり、心配になったりするお母さ
んもいます。
この頃の子どもは、自分で食べすぎている感覚はありません。
適量を見計らって、食事の終わりをしめす必要があります。
お母さんも、子どもの満足感を想像して、きりをつけなくてはいけないので、
判断に困るかもしれないですよね。
現代の食事は、全体的にカロリー摂取が多すぎるといわれています。
それなのに、栄養不足。そして、いつでも胃に何か入ってる状態が続いている状
況です。
サーチュイン遺伝子の発見からも、空腹時間の重要性がわかってきています。
最新の栄養学では、どちらかというと、空腹感をしっかり経験することの方が
健康にとっては大事だというように、考え方が変わってきています。
お腹が空いちゃうのではないか、足りてないのではないかと心配するよりも、
子どもが3食食事を与えられている環境であれば、まず不足は心配しなくていいで
しょう。
一回の食事量は控えめにして、どのくらいの間隔で空腹感を訴えるか、(おなか
が空くと、身体はイラつきや不機嫌という形に表す子もいます)様子を見なが
ら、その子の適量を探りましょう。
運動量や、体調によってだいぶ変動するかもしれませんが、お腹が膨らんでパン
パンになるほど食べていてはやはり食べすぎです。
こどもの食べられる量は胃の大きさに関係しています。
WHO(世界保健機構)のガイドラインでは、子どもの食事量について「子ども
が一度に食べられる量は、子どもの胃の大きさや容量に依存し、通常は子どもの
体重1kgあたり30ml程度。体重が8kgの子どもならば胃の容量は240mlであ
り、それ以上は一度に食べられないと考えるべきである。」と書かれています。
大人の2分の1から3分の1程度くらいが大体の目安としましょう。
たくさん量が食べられる子については、できるだけ栄養補給を考えて、カロリー
よりも栄養価の高いものをおかわりとして優先に与えましょう。
ごはんのおかわりはせずに、おかずのたんぱく質やビタミンなど含んだものを増
やすことで、不足しがちな栄養素を補給することができます。
食べすぎの傾向のある子どもは、早食いの傾向もあります。
一口分の量を少なくして、「カミカミしようね」と声掛けをしながら、少し時間
をかけて食べきるように調整することも、満足させるためには有効です。
大体の目安の量を食べたところで、「たくさん食べたね」「お腹いっぱいになっ
たね」などと言葉で伝えることで満腹という言葉の意味と感覚を耳と身体で覚え
ていきます。
実際の過不足の判断には、体重の増減を確認しましょう。
母子手帳にある成長曲線の標準にあれば安心です。
乳児期にたくさん食べすぎてしまう子も、脳の機能ができあがってくる4~5歳に
なると食欲は落ち着いてきます。
この頃、急に食べなくなったと心配されるお母さんもいますが、そういう時期だ
と覚えておいてください。
視野が広がり、頭を使いはじめる時期は、比較的食欲は抑えられる傾向がありま
す。
「今は頭の中が成長している時期なんだな」と、食事量を気にせず、量が少なく
ても、栄養価の高い食材を与えるように配慮しましょう。
繰り返しブログに書いていますが、スナック菓子、ジュースなどは子どもには本
来必要のない食べ物です。
乳児は食事の間に、間食を午前・午後に1回・乳児では、午後に1回入れることが
多いと思いますが、この時に必要なのは、甘いものではありません。
不足する栄養分の補給です。
お腹いっぱい食べられる子は、子どもらしくて元気という、思い込みがある場合
は考えを改めましょう。
健康を維持するためには、胃腸の負担を軽減し、きちんと代謝できる身体つくり
が重要です。
【腹八分目は医者いらず。腹十二分目は医者足らず】
と昔から言われています。
適量の食事で、高栄養を意識して、子どもの食事内容をコントロールしましょ
う。