シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
あなたの子どもは、自分で着替えができますか？
毎日行う着替えという動作は、
子どもがずっと使う生活のスキルになりますね。
けれども、これが実はできていない子どもが
結構います。
体育で着替えをしても、脱いだ服が
裏返ったまま、グシャと置かれていたり
袋に詰め込まれていたりします。
確かに、着替えは自分でできてはいるけれど、
遅い子は自分の服に戻すのに、
時間がかかりすぎて、
次の授業に間に合わない子も見かけました。
大きくなってからだと
衣服の脱ぎ方やたたみ方など
習慣になっているので、
子ども自身が意識しないと
修正も難しくなっています。
入浴前や、新しい洋服に着替えるときは、
別の衣服に着替えるので、
裏返しに脱いでしまっても
あまり困らないかもしれませんが、
このように、小学校などで、
体育着に着替えたりするときは、
もう一度自分の脱いだ服を着るという機会があります。
この時に、裏返しに脱いでしまうことで、
それを治すという動作も加わり、
時間も要してしまうことになります。
特に、周囲の様子を見て、急ぐことができない、
時間がかかってしまうという子どもの場合は
この裏返しを治す時間が加わってしまうことで
さらに、他の子どもの遅れとなって、
できないという経験をすることに繋がってしまいます。
着替えは、毎日繰り返すので、
一度身についてしまうと、修正にも時間がかかります。
子どもが自分で衣服を脱ぐことに
興味を持ち始めたら、
衣服が裏返しになってしまわない脱ぎ方を
教えてあげましょう。
上着
袖脱ぎでは、袖をもって腕を抜いた後、
襟をもって頭を抜くようにします。
襟脱ぎでは、襟をもって頭を抜いてから、
袖をもって腕を抜きます。
ズボン
足元までズボンを下げた後、かかとに手を添わせるか、
ズボンの裾を引っ張るなどをして、足を抜いていきます。
親が、子どものＴシャツなど、
解除して脱がせるときに、
つい裾をもって、まくり上げて
『バンザーイ』って言いながら、
脱がせることがありますが、
始めから、裏返さない方法を意識して
サポートした方がいいと思います。
保育園でも、なかなか裏返しが治せなくて
格闘している子や、
片袖だけ裏返ったまま、たたんでいる子もいます。
そんな子は、また着るときに上手くできずに
イライラしてしまうのです。
小さいうちは、特に手先を器用に動かすことが
できません。
短時間で、物の扱いがスムーズに
できるようになるまでは、
余計な動作を増やすことは、
精神的にも負担感を与えるので、
避けた方がいいでしょう。
また、物につかまって、
片足立ちができるようになったら、
立ったまま、着脱をすることを
練習していきます。
小学校などでは、着替えのスペースは少なく、
机の近くで着替える事や、
プールなど下が濡れているところで
着替えなくてはいけないことも想定されます。
いつまでも、座り込んで
着替えるのを当たり前にしないで、
そんなことも予測しながら、
サポートしていくことも必要です。
毎日繰り返す中で、
自分で、上手にできたという感覚を
育てていくように、励ましながら
すすめてほしいと思います。
それには、子どもの機能をふまえて、
少し先を想定した目標をたてて、
スキルの修得を心がけてほしいと思います。
日常の少しの動作にも、
大人ができるサポートはあります。
子どもの不都合な部分を、
工夫できることはないか
改めて見直してみると
子どもの生活の質は上がると思います。
