シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
女性は、『子どもを産むと幸福度が下がる』という
研究結果が出されていました。
その原因は、お金、家事負担、仕事など、
周囲の環境に伴う負担感からくるものが多かったようです。
私も、実際子どもが産まれて、産休、育休をとるとなっても、
現実的なお金の問題や、職場での立場など、
育児のことよりも、そっちの方が心配で
何だか、心が憂鬱になっていました。
特に、お金の不安は毎月の生活に関わることなので、
妻の収入あっての、家計で生活している場合は、
負担と不安が大きくなります。
夫が個人事業者の場合は特に、健康保険料・年金などの
支払にも負担もかかります。
税金も、前年度分の収入に伴って計算されていますから、
産休中に多くの出費がかかってきます。
そして、子どもへの出費がさらに追い打ちをかけますから、
幸福度が下がるのも当然でしょう。
私は、以前から違和感を感じていることがあります。
乳幼児の子育ては、親子関係の絆つくりの大事な期間です。
親が育児をするというのが、生物学的にも本来の姿です。
でも、働く母親の社会復帰ためにといって、保育園を増やし、
できるだけ早く仕事復帰するよう、社会は多くの子育て支援策を
準備しています。
早々に、親子が分離される機会を作っているように見えます。
勿論、このサービスで、仕事が続けられる母親は助かり、
子どもも安全に過ごすことができますから、否定はしません。
けれども、子どもと一緒にいたい、自分で育てたいという
母親もいっぱいいます。
今は、そんな母親の選択肢は厳しいものです。
なぜなら、その間収入が途切れ、育児負担が増えるという
状況をあえて選ぶようなものだからです。
せっかく、親が子育てを自分の手でやりたいと思っても、
現状が厳しいために、生活の為仕事をしなくてはいけません。
仕事するには、子どもを預けなくてはいけません。
預けるところが決まらないと、仕事に行けません。
保育園に預けるには、仕事をしないと保育の対象者になれません。
何だか、変なループです。
親が自分で子育てすると選択したい場合に、
安心して家庭で育児ができるようにすれば、
乳幼児の育児は親が行うという、
本来の姿を実現できるんじゃないかと思うのです。
少子化で、子どもが減っていくというのに
やたらと保育園を増やし、保育士不足という問題も起きています。
最近では、定員割れの保育園も出てきて、閉園するところも
出てきました。
公的な保育施設の経営は、国や自治体などから補助金給付と
保育料を合わせて行っています。
補助金額は、保育している児童の年齢、施設の定員数、
職員の平均勤続年数などで単価が変化します。
東京都では、子ども一人当たりの毎月の補助金額は、
0歳児 20万円前後、1・2歳児 13万円前後、3歳児以上 7万円前後、
それに、認可保育園では、自治体から1.2万円上乗せされた補助金が
施設に支払われています。
保育園に通っている子どもに使われている額と同等に、
家庭保育をしてくれる家庭に補助金として
支給してもらえないかと思うのですが
単純な考えでしょうか?
子ども一人当たりに使われる税金の使われ方が、
なんか不平等だと思うのです。
専門家ではないので、難しいことはわからないのですが、
専業主婦で、家庭で育児を頑張っている母親への
援助が行き届いていないと感じてしまいます。
健康保険、年金なども、国民健康保険者の妻であっても、
第3号被保険者と同等な扱いにしてもらえないかとも思います。
これからの、働き方も、組織よりも個人での経営が
増えてくるかもしれません。
家庭で育児をしていても、収入は得られるという安心感は
子どもを育てる幸福感を増すことにつながると思います。
子どもを安心して育てられる社会は、大金を使って、
保育園を増やす事、サービスを増やす事ばかりではないと思います。
子育て世代の家庭の基盤をしっかりと保障してもらえれば、
育児に専念できる人もいることを、考えてほしいです。
社会にとっての宝である、子どもを産んで育てている
家庭を経済的にも守るのは、当然ではないでしょうか?