シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
昨日、また、心が痛むニュースを観ました。
インドでカースト最下層の9歳の少女が
男4人にレイプされて殺害された事件です。
先月も、ジンバブエ東部の宗教施設で14歳の少女が
出産中に死亡したとされる出来事が報道されました。
同じ年頃の子どもを育てている親にとって、
このような事件は、他人ごとではなく本当に心が痛みます。
ユニセフは18歳未満での結婚、
またはそれに相当する状態にあることを
児童婚と定義しています。
結婚と妊娠・出産は一部違う視点から
考える必要があるかもしれませんが、
児童婚が認められている限り、
児童の妊娠・出産も認めることになりますよね。
児童婚による女の子の妊娠・出産は、
妊産婦死亡リスクが高まるだけでなく、
暴力、虐待、搾取などの被害も受けやすく、
教育の機会も奪います。
男の子も、妻と子どもを養っていくという
社会的な責任をもたされます。
子どもの期間が短くなって、様々な権利が奪われます。
これらが、また貧困の連鎖を起こします。
児童婚は貧困の問題が、背景にあるといわれていますが、
慣習によるものや、富裕国でも見られるようです。
ユニセフの児童婚の定義からみると、
今の日本の民法では女の子の結婚は16歳からなので、
児童婚を認めると言っている状況だったわけですね。
この矛盾は、来年の2022年4月から民法改正によって
成人年齢が20歳から18歳に引き下げられるのと同時に、
結婚可能年齢も男女ともに、18歳となることで解決されるでしょう。
ただ問題はこれが、成人という枠に位置付けられることです。
つまり、結婚に親の許可がいらないということです。
若年妊娠の定義も、現在は20歳に満たない妊娠をいいます。
このあたりの定義が変更されるのか注目されるところです。
いづれにしても、望まない結婚、妊娠を、
幼い少女が経験させられた場合、その現実には心が痛みます。
18歳で、結婚し子どもを育てるという人生の選択が、
子ども自身の判断で可能な社会になるということでは、
しっかりと、子どもが自分の人生を選択できる力を
養う教育が必要になると思います。
現在日本でも、10代で出産するケースはあります。
特に沖縄県での増加は問題視されています。
でも、簡単に排除できる問題ではありません。
そうなっている背景は、子どもたちそれぞれに
事情は違うのです。
必要な支援をしっかり行い支えていく仕組みも必要です。
年齢が若いからと言って、
『簡単に何も考えずに結婚し子どもを産んだんだろう』とか
困りごとがあっても、
『自業自得だろう』と関わった大人の観念で、
対応してもらえなかった、変な目で見られたという
事例も起きています。
もしかしたら、若年結婚、出産はこれから増えるかもしれません。
隠れた少子高齢化対策かも？
あまり深読みはよくないですが、
大人も変わらないといけません。
ニュートラルに判断して必要な支援をすることが大事でしょう。
子どもが自分の一生をどのようにデザインするのか、
自分の自由と責任を学ぶことができるのは、
まずは家庭で考え、対応するしかないと思っています。
自分のことを大事に思えれば、
自分を苦しめるような選択をしなくなると思うからです。
子どもの心に、一番の理解者、信頼できる人の
存在が不可欠です。
自分のことを大事に思ってくれる人がいると、思えれば、
その人を、心配させることはしないでしょう。
間違いがあっても、その人がそのことを伝えれば、
聴くことができると思います。
赤ちゃんの頃から、親子、身近な人と
しっかりと関係を築いていけること。
子どもの一番の理解者、支えになれる親になること、
大人になることが、子どもを変える事よりも先決だと思います。
