シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
昨日は、乳幼児期は、子どもの望むことを何でもやって
甘えさせても大丈夫ですとお伝えしました。
例えば、ずっとお母さんに触れていたい子、
食べさせてって自分でできるのに言ってくる子。
子どもによって、様々な要求があると思いますが、
子どもが満足するまで望むとおりにしてあげても良いのです。
「過保護」は子どもが望んでいることをやってあげすぎること。
「過保護だと、子どもが将来自分で何もできない人間になってしまう
だから、自分でできる事には手を貸さないようにしないといけない」
過保護=悪い事
と思われがちですが、実際はそうではないのです。
子どもは自分の望んでいることを思い通りにしてもらうと、
心が満ち足りて、どんどん自立していきます。
ただ、注意もあります。
物を買うことで満足させるのではなく、
親が手をかけ時間をかけてかなえてあげることです。
何もかも親が先回りすることなく、失敗もたくさん経験させて、
子どもが助けを求めてきたときに、手をさっと差し伸べ、
子どもが求めている以上を、手助けしすぎないような
子育てを意識したいものです。
「過保護」には、子どもの意思が先にあるので、
やりすぎてしまったとしても、まだいいのですが、
混同してしまいがちな、もう一つの言葉。
「過干渉」 こちらは、注意が必要です。
「過保護」と「過干渉」 育児中はよく聞く言葉かもしれませんね。
「過干渉」は子どもが望んでもいないことを親が先回りしてやりすぎること。
両方とも「親がやってあげること」には変わりはないですが、
「子どもが望んでいるのかそうでないのか」が大きな違いです。
せっかく、安心感の中で、自立心が芽生えて、
親から離れていった子どもに対して、望まれていないのに
手を出しすぎてしまうと、子どもとの関係を壊す引き金になります。
「過干渉」は子どもの自立の芽をつぶしてしまう危険な行動です。
子どもが自分の判断で考えて悩んで行動するところを、
親が先回りしすぎることで子どもが自発的に何かをする
芽をつぶしてしまうのです。
そうすると、いつまでも親に依存して自立が遅い子どもになってしまいます。
「過干渉」は子どもに対して熱心な人ほど陥りやすく、
自分では気づきにくいのです。
発達に特性を持つ子どもの場合は、特に他人からの評価が気になったり、
子どもにこうであってほしい、こうあるべきというような思いも強くなって、
子どもが困らないように、しっかり育てたいという気持ちから、
この「過干渉」になってしまう傾向があります。
ある程度の干渉は子育てをしている以上必要なことですが、
子どもの自立の芽を摘むようなことになる「過干渉」には
気をつけたいものです。
例えば、子どもが遊びたがっているのに
「あの子と遊んではいけない」と禁止してしまう。
「好きなおもちゃをえらんでいいよ?」言っておきながら、
子どもが、親の思うもの以外を選びそうになると、
答える前に「これのほうがいいんじゃない。これにしなさい。」と
答えを押し付けてしまうなど、
子どもの気持ちを聞き取る前に、親の判断を優先してしまうのは
「過干渉」といえます。
今日のアドバイス
常に子どもの意見を尋ねてみる。そして、その思いを大切にする。
「過干渉」を避けるためには、子どもの意見を尊重することが大切です。
自分の意見を言う前に、まずは子どもがどう思っているのかを
聞く習慣をつけましょう。
「過干渉」の一番の問題は、子どもを意思のある個人と見ずに
親の一部だと考えている点です。
過干渉な親の心の奥に潜むのは、「子どものため」という思い以上に、
「親の思い通りに子どもを育てたい」というコントロール願望かもしれません。
自分は、子どもをコントロールしようとしていないか?
少し離れたところから、自分を観察してみる練習をしてみましょう。