コミナスブログ 子どもの発育と発達

子どもの行動範囲に合わせてますか?

更新日:


石鍋てるみです。

子どもの脳の発達には
順番があるというお話は以前にも
したことがあると思います。

生まれたばかりの赤ちゃんは、
お腹から外に出て、
初めてこの地球の空気に触れ、
光を感じ、風を感じ、音を聞き、
物の動きを感じます。

誰でも、大きな環境の変化に慣れるには
時間がかかります。

生物は、与えられた環境に順序よく
適応できるように、
生命のプログラムが作られています。

生まれたばかりの象は、
すぐに立ち上がり、
その日のうちには歩けるようになりますよね。

そうする必要があるから、
そのようにプログラムされているんです。

人は、逆にすぐ歩くことはできない
全て誰かに手助けしてもらわないと
生きていけないくらい未熟な状態で生まれます。

これにも意味があるんです。
人は社会の中で育つ生き物。

自分で歩けるようになるまでの間、
社会で生きていく土台を身につける時間が
設けられています。

そのプログラムに沿って、
自然に任せて過ごすことで
身体のいろんな部分に過剰なストレスがなく
ピラミッドの底辺から上に積み上げられていくように
少しずつ土台を固めながら
成長していくことができます。

現代は、その自然のままに進むことが
難しい環境があります。

大人の便利を優先する生活が
生まれたばかりの赤ちゃんの
通常の育ちを邪魔してしまうことが起こっています。

生後間もない子どもを、
ショッピンモールに連れていく。

何時間も抱っこで連れ回す。

歩けるようになった子どもを
ベビーカーに乗せて出かける。

チャイルドシートに乗せて遠出をする。

静かにしててほしいから、
動画を見せて過ごさせる。

日常で起こりがちなこういった大人の行動が
子どもの社会性、脳の成長を妨げます。



赤ちゃんの脳の土台となるスタートは、
静かな環境の中で
母親のそばでゆっくりと睡眠ができること、
お腹が空いた時には
いつでもおっぱいがもらえること、
暖かくて、清潔な環境で気持ちよく過ごすことで
安心感をいっぱい感じることで、作られます。

ママやパパの声を聞き、
そばで世話をしてくれる人の存在を感じ
愛着を持つことができる状態が
脳を活性化させます。

この時期は、ほとんどねんねしているはず。
1日のほとんどを寝て過ごします。

ただ寝ているのではありません。

この寝ることがとっても大事。

脳の神経がどんどん張り巡らされています。
神経回路を作っていきます。

ゆっくり、静かな環境で
過ごすことが必須の時期です。

赤ちゃんは、その場で手足を動かす、
泣くくらいしかまだ運動もできません。

これも、必要があって、
この行動範囲になっていると考えてください。

だから、この動ける範囲で、
受けることができる刺激を感じ処理する過程で中
脳の回路は正しく作られていていくと考えてください。

ねんねばかりでかわいそうだから、
ちょっと、外の空気を吸わせよう、
広い公園に連れて行こうと考えるのはまだ早いです。

外出先でも、寝ているから
どこで寝ていても一緒でしょと
思うかもしれませんが、全く違います。

聴覚刺激が多すぎるだけで、
その与える刺激は、まだ時期早々で、
脳の回路を歪めてしまいます。

聴覚回路が歪んでしまい、大きくなってから
聴覚過敏な子どもになってしまう要因にもなります。

まずはお家の中の環境に少しづつ
慣れていくことが先決です。

目安は、赤ちゃんが自分で行動できる範囲に合わせて
行動範囲を広げていくことです。

まだ、おすわりの時期には、
おすわりをしていて、手を伸ばしたり
見ることができる範囲で
楽しめるような環境を作ってあげましょう。

おすわりも、大人が座らせるのではなくて、
自分で座る姿勢をとれるようになってから
おすわりの活動です。

これも、子どもの行動範囲を見極めて
合わせてくださいね


子どもがちょっと頑張れば届きそう、
もっとやってみたいというような気持ちが湧くような
環境作りを意識してみましょう。

外出も、大人の用事、欲求に付き合わせる
外出は不要です。
子どもの同行はできるだけ控えましょう。

自分で外を歩けるようになるまでは、
外の環境に慣らしていくというつもりで
外気の温度を感じたり、いろんな音を聞いたり
人と触れ合うことを、親と一緒に経験して
安全な物だよと慣らしていく時期です。

抱っこやおんぶされながら、
親と同じ行動を共にしながら
子どもは親の行動、言葉などから、
たくさんの情報を取り入れていきます。

経験を一緒にしながら、
外の社会を知っていく段階を経験せず、
ベビーカーや抱っこで散歩に出ても
ただ移動しているだけ、
赤ちゃんをぶらんと前にぶら下げた形で
連れて歩いている様子が見られます。



小さい子どもには、
視覚的な刺激が入るすぎるのは
処理しきれませんから、情報に振り回されやすい
多動傾向に結びつくこともあります。

自分から見ようとする意欲、集中力も
少なくしてしまいます。

それに、人がどのように対応、行動しているのかを
観察できません。

お母さんが見る物、聞く物、
とる行動を一緒に経験しながら、
自然と社会のルールを身につけていきます。

それには、限られた視覚刺激、言葉かけが
重要です。

一人で自由に動き回れるようになるまでの間は
親と共に行動すること、
動ける範囲で探索をたくさん経験することが
必要な時期です。

動画を見ること、外への買い物
レジャーに連れていくことは
まだ刺激が強すぎて、
脳の育ちの順番を狂わせる因子にしかなりません。

特に歩けるようになるまでの期間は
子どもの育ちに合わせた行動範囲を
意識しましょう。

そして、いっぱい語りかけながら、
社会のルール、物の名前など聞かせてあげてください。


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