シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
今日も、良いお天気です。
こんな日が続くと、花粉症の人は
鼻水が出るし、目も痒いといって
かなり辛そうな人が目立ってきます。
早い子どもでは、
乳幼児期から花粉症になって
鼻水を常に垂らしている子もいます。
お母さんが鼻水を拭こうとしているのに
子どもが逃げ回ってしまうという姿は
よく見かけます。
子どもを押さえつけて
鼻を拭いているという場面も
時折見かけます。
鼻水の拭き方ひとつをみても
親子関係が見えてきます。
人は、本能的に自分の顔を
他人に触られることを嫌う物です。
顔は、プライベートゾーンの一つです。
自然と、防御反応が起こる部分なわけです。
乳幼児は外界に適応しようとする時期で
感覚器が敏感にできています。
大人以上に、自分を防御する反応が
強くでるので、抵抗も強く現れます。
ただ鼻水を拭くだけと
大したことではないと思うでしょうが
これは、子どもにとってはとても不快で
嫌な行為なのです。
自分に置き換えてみてください。
急に他人から、顔を触られると
危険を感じたり、不快な思いを
感じると思います。
自分が不快なことを子どもにするとき
子どもの立場で思いやれている大人かどうか
鼻を拭く行為を見ればわかってしまいます。
でも、鼻水を垂らしたままにしておくことは
不衛生ですし、こまめに拭いてあげたくなりますよね。
嫌だと思うけど、やらないと困ることもあります。
そこで子どもの鼻水を拭くときに
注意してほしい事があるのでお伝えします。
子どものプライベートゾーンに
触れる行為ですから、
なるべく早く、自分でできるように
働きかけていくことが大事です。
そのためには、大人側が
子どものプライベートゾーンに
触ることに対して、
親だから、大人だから
触って当たり前という感覚を
持たない事が大事です。
まだ無抵抗な、
大人のされるがままに見える
赤ちゃんであってもです。
まだ自分でできない段階から
鼻水を拭く時には
本人に知らせる、了解を得ることを
行いましょう。
『お鼻が出てるから、拭かせてね』
『鼻水、拭いてもいい?』
こんな一声をかけましょう。
いきなり、ティッシュで、
拭き取ってしまう自分に気がついたら、
要注意です。
子どもに対する気持ちや
自分の心に問題が起こっていないか
振り返りましょう。
こんな日常の小さなやりとりの積み重ねの中で
子どもの自尊心、自己肯定感は
育まれていきます。
できたことを褒められたりすることで
育くまれるものではありません。
きちんと断りを入れられたり
確認してくれるといった行為が
自分を大事にしてくれている
自分は大切に扱われる存在なんだと
無意識に刷り込むことになります。
そのように、自分を大切にされていると
感じる安心感を心に染み込ませることで
自分のイメージを高めていく事ができます。
粗末に、まるで親の所有物のように
勝手に自分の大事な部分を
扱われる経験を繰り返すことは
無意識の中に自分の価値を下げるイメージを
刷り込むことにつながります。
心に1滴、1滴
綺麗なお水を染み込ませるように
子どもを大切に関わることが
その子どもの心を潤します。
これは、日常のどんな時にも
共通する大事な部分です。
子どもに優しく声かけして、
断りを入れてから
触らせてもらいましょう。
そして、自分で!という姿が
見られてきたら、
鼻水を拭く場所を整えてあげましょう。
ティッシュ、鏡、ゴミ箱を
子どもがいつでも使いやすい場所に用意して、
まずは環境を整えてください。
鼻水が出てしまったら、その前に誘って、
鏡越しに子どもの鼻水の出ている姿を見せます。
『鼻水が出てるね。
綺麗にすると気持ちいいから拭こうね』
拭き方は、こうするんだよと、
大人が自分の拭く姿を鏡越しに見せて、
一緒に真似をしてもらいます。
興味がないうちは、
すぐどこかに行っちゃったりしますけど
子どもは、その子のタイミングがくれば
真似したがるようになります。
無理にやらせようとせず、
その時まで、待ってあげてくださいね。
できるようになると、
鼻出てるよって言えば、
自分でその場所に行って拭けるようになります。
この前教えたからできるでしょって
焦らないで、しばらくは伴走して
繰り返し教えていくことが必要です。
初めは、リビングなど
親の見える場所に用意しておくのがおすすめです。
目的の行為を、その場で完結できるように
環境を用意することは、
継続しやすくなり、習慣化できることにつながります。
子どもに合わせて、やりやすい環境を
整えるのがポイントです。
上手になったら、洗面所など
離れたところに移しても大丈夫になります。
このように、鼻水を拭くことだけでなく、
子どものプライベートゾーンに触れる行為は
丁寧に教え、早めに自分でできるように
働きかける事が大事です。
排泄後の始末や、顔を洗う、
歯磨きをする、髪を梳かす、着替えをするなど、
すべて方法は共通しています。
いつまでも、子どもにやってあげることは
子どもの自尊心を育てません。
小学校へ行き始めた子どもには注意しないと、
親が手や口を出しすぎてしまう
傾向があります。
大人がやってあげる、
確認してあげるのではなくて
どうやったら、自分でできるようになるかを
サポートする練習を大人がやっていきましょう。