コミナスブログ 子どもの発育と発達

自制心を育むために大事な事

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シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。


あなたは「だるまさんがころんだ」で遊んだことはありますか?

今も時々、こういった遊びを保育園などで

取り入れているのは見かけますが、

近所の公園などで自然に子どもが始めているという光景は

あまり見なくなりました。



昔は、友達が数人集まると、『鬼ごっこ』『かくれんぼ』

『十字架』『馬乗り』『ゴム飛び』、

『しょんべん地図』なんて言うちょっと下品な名前の遊びを

毎日のようにしていたのを懐かしく思います。


その時の顔ぶれで、ルールや制限を自分たちで変更したり、

ハンデをつけてあげたりと、子どもながらに工夫したものです。


こういった遊びの中で、自然とたくさんの大事な能力が

育まれていました。


例えば最初に出した『だるまさんがころんだ』も

鬼にタッチするために、近づくわけですが、

鬼が振り向いたときは動いてはいけないというルールがあって、

進みたい気持ちを一時的に抑え、

じっと鬼が前を向くまで動かずにいなければなりません。

こういった中で自制心が育ちます。


子どもにとっての遊びは、目に見えない力を育てるには

欠かせませんね。



自制心が弱い子どもは、落ち着きがなく、

思い通りにならないと泣き叫んでしまう、など

自分の今の感情や思いが優先で我慢ができません。

その場に合わせたスイッチの切り替えがうまくできません。

静かにしないといけない場所で、駄々っ子になってしまったりします。


心理学の世界では有名な自制心の重要性がわかる、

ウォルター・ミッシェル博士が開発した実験があります。

通称「マシュマロテスト」といわれています。

お腹を空かせた4歳の子どもの目の前に、

一つのマシュマロが置かれます。

そして、子どもに

「目の前のマシュマロを食べてもいいよ。

でも今から15分席を外すけど、

その間にマシュマロを食べずに我慢していたら、

もう一つマシュマロをあげるよ」といって、外に出ます。



子どもは、今すぐ食べたいという気持ちと、

少し我慢すればマシュマロが2倍になるという

事実との間で葛藤しますが、どちらかを選びます。


この実験では、15分間後まで我慢が出来て

2つのマシュマロを手に入れることができた子どもを

自制心があるとみなし、すぐ食べてしまった子どもを

自制心がないと見なしています。

そして、実験に参加した子どもたちを

18年の間追跡調査を行った結果、

自制心があるとみなされた子どもの方が、

周りから評価され、学力も高く、

社会的な成功を収めている人が多いことがわかりました。

大きな成果のために、

目先の欲求を辛抱する能力(=自制心)が高いと、

社会的な成功を収めやすい」という結論が出されたのです。


そして、さらなる研究で、

子どもよりも大人の方が自制心は高くなる傾向がありますが、

個人差があって、4歳の時の自制心の高さは、

大人になっても引き継がれやすい
ことも証明されています。

「三つ子の魂百まで」と言われるように、

幼児期の形成された能力はその人のベースになるようです。


「勉強は辛いけど、いつかは卒業して、

好きな仕事ができる」と考えられる子どもと、

「つまらない勉強をやるのは嫌、遊ぶ」と

今のことしか考えられない子ども。


『食べたいけど、メタボになるから我慢しよう』という大人と

『食べたいときは今でしょ!』って食べたいだけ食べる大人。

(気をつけないと・・・)

自制心の高さは、大人になっても、

健康状態、自尊心などにも関連することが分かっています。


自制心が高ければ、

目先の苦楽、損得、良し悪しというジャッジではなく、

未来を想像した選択ができるようになるので

こういった日常の少しの選択の違いの連続で、

将来が大きく将来が左右されることは当然でしょう。

この自制心 育みたいと思いますよね。


そのためには、一つ大事なことがあります。


それは、子どもがその未来を信じることができる事です。


さっきのマシュマロテストでも、

マシュマロを与えてくれた人がどんな人だったのかが、

結果を変えています。


子どもの前で、

自分の犯したミスを正直に報告した誠実な人。

もう一人は、ミスを人のせいにして隠した不誠実な人。

この二人が、後日同じマシュマロテストをした場合、

誠実な人から言われた方が、

待てる時間が3倍も違うという結果が出ました。


不誠実な人の行動を見ていたことで、

待っても2つもらえないかもという不信感が影響し、

自制心が弱まったと考えられています。


信頼感がなければ、未来を信じることができません。


私たち大人も同じですよね。

自分が信頼していること、信頼している人の話は

自分の欲求を抑えても達成しようとすると思います。


子どもに自制心を育むには、信頼する気持ちが大事です。

まず子どもが最初に深くかかわる養育者を

信頼することができなければ、

他の何も信じることはできません。

子どもに信じてもらえる親になることが、

自制心を高めるには必要です。

子どもに、誠実に接しましょう。



その上で、日常の中で、待つこと、我慢することを

取り入れましょう。


我慢させるのは、子どもにとって楽な事、欲しい物。

『お菓子を食べる前に、まず手を洗ってからね。』

『動画を見るのは、30分ね』

『どんなに眠くても、歯磨きしてから寝ようね』

こういう日常の小さなことを、制限することで、

甘やかしをしないで関わりましょう。



でも、ハグしたり、抱っこしたり、悲しさを慰めたり

感情は我慢させないで受け止めて甘えさせてくださいね。




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