シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
子どもはあなたの指示を聞いて、動けていますか？
リビングで遊んでいる子どもに、
あなたがキッチンから、『ごはんだから、こっちにきて』って
呼んだ時、『わかったー』『はーい』なんて返事ができますか？
何度言っても、返事がないし、動かない。
わかれば、ちゃんとやれるのに、
いつも、聴いていないことが多いという子どもがいます。
保育園でも、『〇〇組さん！お部屋に戻るよ～』って声かけても
いつも、遊び続けていたり、最後になったりという子どもは
だいたいメンバーが決まっています。
聴力に異常がない場合に、考えられるのは、
脳の機能が未熟だったり特性がある場合です。
例えば、あなたは大きな会場の中で、
自分の名前を呼ばれた時に
その声にすぐ気づくことができるかと思います。
たくさんの音の情報が入ってくる中で、
今自分に必要な情報や、自分に向けて言われていることに
自然と意識を向けて、理解できているのです。
小さい子どもや発達に課題がある子どもの場合
この言われたことに注意を向けて聞くのが苦手です。
つい、自分の世界に集中しすぎて、
耳がシャットダウンしている感じになっていることもあります。
あるいは、たくさんの音をすべて感じとってしまっていて、
どの音が必要な情報なのか届かない状況もあります。
脳の特性で、空調の成る音も、外の飛行機の音も、
近くの友達の声も、同じくらいに感じとってしまうことで、
いつも雑踏のなかにいるようで、疲れている子もいます。
脳の特性から、このようなことが起きてしまっているのです。
また、ネガティブな情報は、
無意識に届きにくくなってしまう傾向もあります。
子どもにとっての指示は、あまりうれしくないことが多いので
耳がシャットダウンしている可能性もあります。
都合のいい時だけは聞こえている、
わがままをな行動だと思ってしまうのはこのためです。
そんな気持ちでイライラしなくてすむような対応を
お伝えします。
対応としては、とにかく
聞く耳を用意してもらえるようにします。
１ 注意を向ける
《これから、あなたに話をするよ》っということを伝えます。
近くに寄って言って、軽く手を肩に添えるとか
ポンっと叩くとかして、あなたに用事があるということを示します。
２ ネガティブオーラは出さない
優しく微笑んで、『ねえ、〇〇くん！』と声かけます。
声のトーンも優しくを意識してくださいね。
３ 指示ではなく、お願いするか、選択方式で。
『ごはんだけど、こっちの椅子で食べる？
それとも、パパの横の椅子で食べる？』
（どちらを選んでも、キッチンのテーブルで食べることになる）
４ 従うそぶりを見せたら、すぐその場で感謝！
『すぐ来てくれて、助かるな。ありがとね。』
『冷めないうちに食べてもらえてうれしいよ』
このように、わかりやすい対応を繰り返し、
指示に従ってすぐに動くことが、
その人の役に立つことで良いことなんだという
気持ちが実感できると、
指示を聞こうとする、聞く力は伸びていきます。
人の話をきいて、自分が動くことで、
自分もうれしくなるという経験を増やしていきましょう。
お家で聴く力をアップしておくと
集団生活で先生が一斉指示を出すようなときにも
注意を向けやすくなります。
はじめは、面倒に感じることもあるかもしれないですが、
小さいうちに丁寧に関わっておくことで、
子どもも叱られる経験が減ることで、
自信を無くさずに済みます。
親の方も、繰り返して言う必要がなくなるので、
気持ちが落ち着きます。
もしも、子どもが言うことをきかないで、
叱ってばかりという方がいれば、
参考にしてみてくださいね。
