コミナスブログ 支援者の心構え

援助のつもりが、子どもの育ちを邪魔しているかもしれません

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シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。


感染症予防のために、手洗いの大切さが

呼びかけられています。


子どもたちの生活でも、それまで以上に手洗いの場面には

注意が払われています。



ふき取りには、ペーパータオルが設置されているところが多いですが、

外出先などで、ペーパータオルがないところもあるので、

当然ハンカチは持参する必要性が出てきます。




保育園で、子どもがハンカチを持つようになる時期になると

こんなやり取りを見かけます。



散歩へ行った先で、手を洗って、ブランブランとやっている子や

洋服の裾で拭いたり,『手ェ拭くもん、貸して!』といってくる子がいます。



保育士が『ハンカチは?』と聞くと

『忘れちゃった』と言います。



どうして忘れたのかきくと

『ママが入れてくれなかった』『カバンの中!』と

いう返事が聞かれます。


『ママがいないと、ハンカチ忘れちゃうのかな?』

『カバンの中に入れっぱなしだと、いざというとき使えないね』

こんな風に子どもに話したりして、考えるように仕向けます。



後で、カバンの中を見てみると、

どちらにも、きれいにたたまれたハンカチが

きちんと入れられています。




ハンカチ一つの持ち物から、お母さんと子どもの関係や、

お母さんの育児の捉え方が見えてくるものです。




1 子どものことは、親が責任を持つべきだと

  頑張りお母さんタイプ。



指定された持ち物は、忘れずにきちんと持たせます。

提出物も、〆切に遅れることはありません。

お母さんとして、完璧です。

でも、残念ながら、子どもの育ちがありません。


ハンカチを忘れずに持たせるのが、

お母さんの役割、責任と考えている場合

ハンカチを持たせればいい、

忘れなければいいという対応になりがちです。




このタイプのお母さんの子どもは、

ハンカチが、来ている洋服のポケットに入っていても、気づきません。

なぜなら、お母さんがきちんと用意して、

ズボンの中にハンカチを忍ばせたりするからです。


カバンに、使われないままのハンカチが入っていたりします。

忘れたことを注意されると、

『ママが渡してくれなかったから』と言います。

先ほどの子どものようになってしまいます。





2 子どもに関わることの責任は、子ども自身にあると

 意識できる見守りお母さんタイプ。



このタイプのお母さんは、

子どもが自分でできるようになるという目的をもって関わります



子どもの持っている力に合わせて、

ハンカチを持つ意味を伝えたり、準備したハンカチをみせたり

自分で用意できるように、置き場所を決めたりします。


お気に入りの洋服にポケットがなければ、

ハンカチが掛けられるようなゴムを縫い付けるかもしれません。


帰宅したら、ハンカチを洗濯かごに入れるとか、

一緒に洗って干そうとか考えるでしょう。

勝手に準備して、カバンに入れておくこともしません。

子どもに『入れといたよ!』ということもありません。


子どもが忘れ物をしている日があったとしても、

それは子どもの課題だと考えて教えようとはしません。

あえて、失敗させることもあります。




先生に子どもが注意されたとしても、

そのことで、ショックは受けません。

原因を考えて、一緒に対策を考えようと話し合います。


このタイプのお母さんの子どもは、

自分のハンカチがどこにあるのかわかっています。



忘れてしまったら、自分の責任だと理解します。

次の日は忘れないようにと注意することができます。



急な散歩に出る時も、『あ、ハンカチ持ったかな?』って

気がつくことができます。

子どもをよい子に育てたいと願っている

あなたは、どんなタイプでしょうか?

もしも、子どものやるべきことまで、

丸ごと親がやってあげたくなる、

子どもの行動の責任をとらなくてはと

頑張ってしまっていることに気づいたら、

それは、親の役割ではないと見直してみましょう。





子どもの器用さ、理解度などによって、

上手にできるようになるまでの期間はそれぞれです。



やってしまった方が早いと感じたり、

見ていられない衝動に駆られることもありますね。



でも、いつできるようになるのかは、子どもが決めるのです。

無理強いしたり、あせることなく、

見守り、励ましながら進めてほしいと思います。



時には助けを必要としなければ、できないこともあるでしょう。

どのように応援を頼むのか、そんな方法も考えていきましょう。



子どものペースに合わせて、一緒に作っていくのが

乳幼児期の子育ての課題です。



生活面での自立へのサポートの多くは、

親の目で見守ることができる乳幼児時期にしかできません。


排泄後の始末の仕方、洋服のたたみ方、

箸の持ち方、持ち物の管理など、

毎日の繰り返しの中で子どもが身につけたいことは

たくさんあります。




このような小さな日常生活動作を、自立できるような支援が

子どもの将来の自律の力になっていきます。

子どもに援助しているつもりでも、

子どもを育て損ねてしまう行動になっているかもしれません。



親が子どものやるべき課題を、取り上げていないか

一度見直してみましょう。



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