シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
周りにお友達がいても、
ずっと一人でブロックで遊んだり、
ミニカーを走らせたりしている子どもがいます。
そんな姿を見た時に、
「友達と関わろうとしないなんて変?」
「自分の世界に閉じこもってしまうのでは?」と
心配になってしまうお母さんもいるようです。
保育園のお迎えの時に、
一人でおもちゃで遊んでいる我が子を見て、
誰も一緒に遊んでくれていない、
さみしそうにしていたと感じて、
涙ぐんでしまった方もいたくらいです。
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赤ちゃんは、五感が発達してきて、
手先が動かせるようになると
2〜3ヶ月頃から一人遊びを始めます。
この時期は自分の手を目の前で動かしていじったり、
持ったものを眺めながらなめたりいうのも一人遊びです。
1歳半頃になると興味のあるおもちゃで
ずっと遊び続ける子が増えてきます。
2.3歳くらいでは、並行遊びの時期といって、
友だちと一緒にいても、関わり合うことは少なく、
それぞれが別々に遊んでいるという様子になります。
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そのあと、少しづつ友達を意識できるようになって
4.5歳になると、連合遊びの時期で
まだ自己中心的ではありますが、
お友達と関わり合って遊ぶ場面が増えてきます。
このように、子どもの遊びは
年齢に応じた経過を積み重ねて、
集団での遊びへと広がっていきます。
今日のアドバイス
子どもの一人時間を保障する
保育者は、こどもの一人遊びの時には、
邪魔せず、見守りを中心に保育を行います。
それは、なぜでしょうか?
実は、一人遊びは
子どものその後の成長に、
必要な力を育むメリットがたくさんある。
と知っているからです。
1 集中力が鍛えられる
一人遊び中の子どもを観察すると、興味を抱いたものに対して、
じっと集中して遊んでいますよね。
自分の世界に入り込んでじっくりと遊ぶことができます。
集中力が鍛えられ、その力がその後の遊び以外の
学習意欲などにも生かされます。
2 思考力が育まれる
一人遊びができるということは、
自発的に遊ぶ力があるということです。
自分が何をしたいのか考えて行動できる力は
自立心を育みます。
この力が弱いと、自分で決めることができない、
指示待ち人間になってしまいます。
「次は何をして遊べばいいの?」「これどうやるの?」なんて
大人に意見を求めてくるばかりになりがちです。
大人が、子どもの遊びに干渉しすぎないように
注意したいものです。
3 想像力が育まれる
一人遊びは、遊び方は自分の思い次第です。
邪魔する相手がいないので、
自由に発想を広げていくことができます。
物語に夢中になって、一人芝居が始まったりします。
こんな、想像力はこれからの時代は
特に重要な力だといわれています。
このように、とても重要な力を育む
大事な時間なのです。
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ただ見守る時に、少し気をつけてみてほしい点があります。
それは、遊びの内容がいつも同じもので、
単調に繰り返していないかどうか。
例えば、決まった絵本をパラパラめくりつづけているとか、
シールをずっと貼り続けるとか、
ミニカーを並べる事だけをこだわって繰り返しているなど
そういった遊びを一日中繰り返している場合には、
遊び方が単調だと思ったほうがいいかもしれません。
子どもは、遊んでいるうちに、
『次はこれをやったらどうなるだろう』とか、
『もっとこうやったら面白いかもしれない』と
推測、発展させながら遊ぶ力を本来持っているのです。
単調な遊び方にとどまっていることに気がついたら
少し、集中が弱まったときに、違う遊び方を提案したり、
別な遊びに仕向けたりして、興味を変えてみるような
声掛けをしてあげましょう。
発達に凸凹がある子どもの場合は、
集中が続かない、逆に過集中になってしまうなど、
その子によって特性があって、
上手く一人遊びができない子もいます。
パーテーションで、コーナーを区切ったり、
余計な物音を立てないようにしたりと、
落ち着いて一人遊びができるような環境を
整えることも大事です。
一人遊びの時間は、成長に大事な時間です。
その間、子どもの脳は活性化しています。
親から離れ、夢中で一人遊びしているときは
遠くから見守ってあげて下さい。
一人で集中する時間を持てることは
自分を内観できたり、脳をリフレッシュさせます。
このことは大人になっても大事なスキルです。
ぜひ、子どもに1人の時間を過ごす楽しさを
感じさせてくださいね。