シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
発達障害・グレーゾーンの子どもたちが
保育園、幼稚園でのびのびと自分らしく過ごすためには、
先生の理解は欠かせません。
心の中で「どうかいい先生に当たりますように!」と
必死に祈っていた人もいるかもしれません。
小学校ともなると、校長先生に「こういう先生にお願いしたい」と
お願いに行くという方もいるくらい、子どもが1年間生活する場所を
できる限る居心地よくしてあげたいという思いが強い方もいます。
保護者には、最終的に担任の先生を選ぶ権利はありません。
学校だけでなくて、子どもがどんな人に出会うのか、
管理することはできないですよね。
担任の先生がどなたであろうと、
本当に心配なのは、子ども自身が「自信を失ってしまうこと」
「自分がダメな人間だ」と思い込まされてしまうような、
扱いをうけることです。
この点だけでも、子どもから守らなければなりません。
親ができるサポートをお伝えします。
今日のアドバイス
子どものサポートの主軸は親だと覚悟する。
①子どもの味方になる。
合理的配慮で、子どもの特性に対しての支援の理解が向上し、
先生にもお願いしやすくなりました。
だからといって、やはり、子どもの支援の責任は、
親であることは免れません。
あくまでも親が、子どもへのサポートの主軸であって、
先生方はそれを助けてくれる存在だと認識しておく必要があります。
そのためには、親が子どもに目的をもって日常関わること、
責任を持つ覚悟が必要です。
先生方は、教育者なのだからと、全て任せきりで、
子どもをどうにかよい子に育ててほしいという
丸投げの依存型では、子どもの成長は見込めません。
どんなに優秀な先生でも、マンツーマンで
サポートすることはできません。
それを、やるのは親しかいないのです。
【家庭でこのようなことを、やっていて、
子どもは今ここまでできるようになっている。】
【この点を、改善したいと思って、
このように取り組んでいるところですが、まだうまくできません】
そんな形で、家庭での子供の成長の姿を先生に伝えていくのが、
親のできる事でしょう。
家庭での熱心なかかわりが伝わり、対応の参考にしようとか、
意見交換や、要望も聞き入れてくれやすくなると思います。
先生方も人間です。
家庭で懸命に子育てしようという熱心さを知れば、
一緒に協力していきたいと思ってくれるはずです。
その関係性ができた状態で、冒頭に出た、
【子どもが自信を失うことは、絶対にやらないでほしい】
という要望をしっかりと伝えてほしいと思います。
例えば、
「集団で行動できないこと、忘れ物をしたことを、
普通ならば、きつく指導するところですが、
今はそれはやめてください。
そんな時は、本人には怒らずに私に指導してください。」
「人や自分を傷つけること以外では怒らないでください。」
「普通の子ができて当たり前のことでも、
できていることがあったらなるべくたくさん褒めてください」
こんな風に、具体的に要望を伝えていけるといいですね。
(うるさい親だと思われるかな?)
そんな思いがよぎるかもしれません。
でも、子どもを守るため、子どもの心がズタズタになってからでは
取り返しがつきません。
子どもの自尊心をまもるため、親が子どもの味方になる
勇気を持ってほしいと思います。
②子どもが育ってほしい将来像を明確にもつ。
集団生活では、多くの場面で人と比較される機会が増えます。
生活自立、学習理解、運動、友達付き合いなど、
人と比べて、どうなのかを比べることで、
子どもを評価してしまいがちなのが現実です。
発達障害・グレーゾーンの子どもは、得意もあれば苦手もあって、
その凸凹が一人の中で大きく存在しています。
生活の中で習得できること、習得できないことがあります。
そのことを、親が子どものありのままの姿として理解して
受け入れることが何よりも大事です。
「全部うまくできなくても、
これからの世の中はこの子らしく生きていける」と
確信を持つことです。
教育の現場では、全てのが、普通以上にできることを期待し、
そのように育てようとします。
できないところを、できるようになることに価値をおき、
すでに人並み以上にできる能力があったと気づいても
あえてそこは伸ばそうとしてくれません。
子どもが、文字の練習をしても、
はみ出したり、何度教えられても鏡文字になったり、
繰り返し書いても、上手にならないといって、
なんとか、先生に言われるまま、お家でも
練習を重ねている子がいました。
それでも、書けず、赤ペンでたくさん直される毎日。
その子は、えんぴつを見るだけで癇癪を起こすようになりました。
もしもこの時、親が子どもの姿をしっかり見えていたら、
どんな行動がとれたでしょうか。
発達障害・グレーゾーンの子どもは、
そのレールとは違うレールに乗れる能力を持っています。
文字が上手に書けなくても、パソコンに助けてもらうことで
解決できる事もあります。
計算が苦手でも、計算機が使えます。
話せなくても、絵で表現できます。
できない事があったら、助けてとお願いすることができます。
自分が全てできないとしても、できることを増やすことで、
可能性は広がります。
子どもが苦手なことにぶつかったときは、
子どもが一生を通して、大事にしてほしいことは何なのか
あなたが願う子どもの将来の姿を明確に決め、
そこに必要だと思えないものは捨ててしまいましょう。
そうすれば、周りと比べて、あせったり、
子どもの良さを見失うことは少なくなります。
子どもの将来の姿まで、俯瞰して物事を選択していきましょう。