シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
食欲の秋ですね。
赤ちゃんが、おいしそうに食事を食べている姿をみると
嬉しくなりますよね。
あなたの子どもの食欲には問題ありませんか?
本当によく食べる子もいれば、
あまり興味を持たない子もいます。
よく食べる子は、元気というイメージがあって、
食べすぎてしまうと、本気で悩んでいるお母さんは
少ないように思います。
悩んでいても、どこか(食べないよりは安心)だと
感じている様子があります。
もしも、子どもが標準体重をオーバーしていても
様子を見てしまっているのであれば、要注意です。
本気で対策を開始しましょう。
現代は、大人も含めて過食の傾向があります。
一日3食しっかり食べることを勧められ、
さらに、いつでも食料が手に入る世の中です。
けれども、多くの人が、
カロリー摂取量が高いわりに、
栄養不足になっているのが現状です。
野菜などに、もともと含まれる栄養素自体も
昔と比べると減ってしまっていますから、
その分多く摂取する必要があるわけです。
ですから、たくさんの量を食べれる子どもは、
食べない子どもよりも栄養は満たされるかもしれません。
でも、やはり限度というものがあります。
子どもの食べられる量は胃の大きさに関係しています。
WHO(世界保健機構)のガイドラインでは、
「子どもが一度に食べられる量は、
通常は子どもの体重1kgあたり30ml程度。
体重が8kgの子どもならば胃の容量は240mlであり、
それ以上は一度に食べられないと考えるべきである。」
と示されています。
胃は特性上伸びますから、
おなか一杯食べることができてしまいます。
くりかえすと、そうしないと、満足できない状況になります。
胃の容量を増やして食べることができても、
しっかり消化、吸収、排泄する機能が
整っていないと、身体には悪影響なのです。
カロリーがある栄養素の少ない食事を、
大量に摂取しているだけなので、
カロリーオーバーになるし、
消化吸収にエネルギーのほとんどを消耗するので
本来使われるべき器官や、免疫機能などへの
エネルギー不足になります。
消化に使う器官にも、過剰な負担がかかり、
老廃物も排泄しきれずに体内に蓄積していきます。
そうして、小児生活習慣病が発症してしまいます。
現在、小児生活習慣病として、2型糖尿病、
高血圧、脂質異常症などの病気が増えています。
肥満症/メタボリックシンドロームが原因のことが多いです。
子どもの肥満は3歳までに決まるといわれています。
親が肥満傾向だと、子どもも肥満になりやすいです。
それは、生活習慣が大きく影響していて
肥満の原因となる習慣があるから、
肥満になってしまうということです。
肥満の子どもの70%は成人肥満に移行すると
考えられていますので、
小さいうちは、太めがかわいいなどと思わず、
適正体重を意識しておくことが大事です。
注意するのは、
食事の量を減らすだけではありません。
適正な量の食事に含まれる栄養素をアップさせて、
食べるということです。
少食の子どもは特に間食も貴重な栄養源だと意識して
食べさせることが重要です。
栄養不足な現代だと考えれば、
カロリーが高くて、栄養が少ないものを食べることは
不効率だというのが分かります。
スナック菓子、ジュースなどを
乳幼児期に与える余裕はないというのが
わかると思います。
不足しがちな栄養を取り入れようと
意識して食材を選びましょう。
離乳食なども、食べさせやすくするために、
片栗粉でとろみをつけるということもあるでしょうが、
代わりに、野菜などをペーストした粘りをつかうなど
同じ容量でも栄養価をあげる工夫をしてみましょう。
菓子パンの代わりに、野菜や小魚たっぷりのお焼きにするとか
お菓子の代わりに、果物にするとか
少しの変更の積み重ねが、大きな違いになります。
厳しいようですが、
子どもを肥満にさせているのは、
食事を与えている親の責任です。
サーチュイン遺伝子が発見されてから
空腹の時間の大切さが語られるようになりました。
空腹感を感じてからの食事、
お腹が鳴って、次の食事をむかえる準備ができたよって
合図があってから食べることには、
身体にとって、とても重要な自然のしくみだということが
わかっています。
胃腸に過剰な負担をかけずに、しっかりと
栄養を取るという意識に変えていくことが
大人にも必要です。
子どもの健康の土台は、乳幼児期に作られます。
一生健康に過ごせるように、
家族みんなで食習慣を整えましょう。