シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
あなたは、毎年健康診断を受けていますか?
肥満、高血圧、糖尿病、コレステロールなど、様々な結果がわかります。
結果を見て、『今年も、要観察だったから大丈夫だった』と話してくれた知人がいます。
でも、年々コレステロール値が上昇していたり、肝機能の数値が悪化していく傾向がありました。
今は治療が必要ではない状態ですが、やはりよくない方向に向かっているのは明らかでした。
いづれ悪くなって、治療をするようになるのが当たり前の流れだと思っているよ
うな印象もあったので、治療すること自体が異常なんだよと伝え、今から生活を
見直すことを勧めました。
治療をすれば、治せるという考えではなくて、治療をしなくてもいい状態にする
というくらいに、健康意識を高めておいてほしいと思います。
子どもの健康診断というと、就学時健診までの定期健診を思い浮かべますよね。
大人の健康診断とは違って、主に身体の成長や機能の状態と発達の状況を中心に
チェックする機会となっていますので、血液検査やレントゲンなどといった項目
は行いません。
ですから、こういった項目でしか確認できない健康状態については、日ごろの生
活の中で注意してみていく必要があります。
子どもは、不調を感じても人生はじめての経験ですから、それが異常なのかがわ
かりません。
親が見ても不調な状態がその子の通常だと思ってしまっていることもあります。
では、どこを見て、不調だと判断したらいいでしょうか?
感染症や、アレルギー症状など病気かそうでないかはわかりやすい異常な状態
ですね。
また、肥満なども目に見てわかりやすい異常な状態です。
当然、そうならないように、すぐに原因を改善しなくてはいけません。
それだけではなくて、もう少し健康度を高めに保つ意識を持って子どもを見てい
ってほしいと思います。
例えば、子どもの落ち着きのなさや、癇癪の起こしやすさ、不眠、疲れやすさ、
夜泣き、寝起きの悪さなどは、子どもの性質や親の関わりの問題に考えられがち
です。
けれども、これらも、子どもの不調の状態だと判断してほしいと思います。
本来は、身体機能の数値が正常範囲にあって、どこにも痛みや苦痛がなく、心も
穏やかな状態が健康な状態です。
そのような状態にない場合は、(どこかおかしいぞ)と気づく事から、健康管理
は始まります。
最近では、発達障害と診断されている子どもたちの中に、鉄や亜鉛等のミネラル
や、コレステロール等の低い子どもが少なくないといわれています。栄養不足の
状態です。
発達障害と診断された子どもたちに、鉄や亜鉛やEPA・DHAをサプリメント
で飲ませてあげると、別人の様に落ち着いて、教室に座っていられるようにな
り、成績も伸びてくるといった例もあるようです。
実は発達障害なのではなく、栄養素が不足したことで、同様の症状がみられてい
たのです。
このように、一見子どもに原因があるように見えることでも、生活の改善によっ
て、これらの不調が改善される例はたくさんあります。
このような不調、困った行動は、生活習慣を改善することで消失し、子
どもの健康度をあげることもできるのです。
動物は自分の身体を正常を維持しようとする力、治す力を持っています。
どこか異常があれば、何らかの不調を身体は訴えてきます。
その身体のサインに早く気づけるよう、身体に関心を持つことが健康管理をする
スキルになります。
朝なかなか起きられない、すぐ座り込んじゃう、いつも怒りっぽいなど、子ども
の行動がよい状態でなければ、まずは、食事内容、睡眠、運動などの生活の基本
の部分に悪いものはないか確認していきましょう。
子どもが理解できるようになったら、何故、それらが起こり、どう改善すること
が大事なのかを話ながら、一緒に身体に不調がない状態を体で覚えられるよう
に、教えてほしいと思います。