シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
今日は、温かい日でしたね。昼間は23度くらいになったようです。
季節の変わり目って、何を着たらいいのか悩みませんか?
『じょうぶな子に育てたい』という願いから
なるべく薄着にしようと考えるお母さんもいますね。
暑さ、寒さを伝えられない赤ちゃんは、
気候にあった服装に
大人が調節してあげなくてはいけません。
大体の服装の目安として、
【生後3ヶ月位までは大人より1枚多め】
【寝返りの頃は大人と同じ】
【活発に動ける時期になったら、大人より1枚少なく】
そんな風に、一般的にいわれています。
そんな赤ちゃんも
小学生になる頃には、自分で着る服は自分で選ぶようになります。
子どもが選んだ服を着た後で
「それは、暑そうだから、やめた方がいいよ。」といっても、
「そうだね、着替えるね!」とはならないでしょう。
自分はなんとなくやれているから、
子どももなんとなく経験の中で
覚えていくだろうと思うかもしれません。
でも、発達障害・自閉症スペクトラムの子どもは、
特性により季節に合った洋服を選ぶことが難しいことが多いです。
真冬はあったかい洋服、真夏はTシャツ、
そんなふうに洋服選びが単純な季節はいいのですが、
今のような季節の変わり目には、毎日気温と合わない、
チクハグな洋服を選んでしまうことがあります。
寒い日でも、半そで、短パン
暑くても、長そでのトレーナーなんていうことも起こります。
どうして、そうなってしまうのでしょうか?
特性をいくつか取り上げてみます。
①季節感が分からない、暑い・寒いという温度差を自分で感知して、
気候に合わせて服を変化させることが苦手
普段、私たちはなんとなくの肌感覚や季節感、
周りの人の服装、天気予報などの情報などから
その日に着る洋服の生地の厚さや上着などの調整をしていると思います。
自閉症スペクトラムの特性を持つ子どもは、
見えない情報を察知して理解する力が弱いので、
このなんとなく…が苦手です。
②季節よりもこだわりやいつもと同じなどの安心感を優先してしまう。
感覚過敏があり、
服の素材やフィット感の方の優先してしまう傾向があります。
首の後ろに触れるタグが痛く感じたり、
布の感触がチクチク刺さるように感じたり、
理由は様々ですが、一度気持ちよい洋服があると
そればかり選んでしまうことがあります。
また、いつもと同じという安心感が強いため、
同じものを選ぶ場合もあります。
③自律神経の発達が未熟
自閉症スペクトラムの子どもには、自律神経の発達が未熟な場合があります。
自律神経には体温調節の働きがあり、
常に体温が一定になるようにコントロールする機能があります。
それがうまく機能していないと
暑いと体温が上がりやすかったり、
寒いと下がりやすくなってしまったりすることがあります。
そのような場合は、特に衣服での環境調整が必要なので、
注意が必要です。
少しづつ、発達障害・自閉症スペクトラムの子どもが、
自分で気候に合わせた衣服が選べるようになる方法をお伝えします。
自閉症スペクトラムの子どもは、
一定のルールを律儀に守ろうとする真面目さを持ち合わせています。
それを活かして、気温と衣服選びにおける一定のルールを
見える化してみるのがおすすめです。
実は、気温別の服装の目安というものがあります。
26℃以上――夏の服装、半袖のシャツ
23〜25℃――長袖だと若干暑さを感じる
20〜23℃――半袖、長袖どちらでも良い
15〜20℃――秋の服装、半袖か長袖の上にカーディガンやパーカー
などの羽織るもの
12〜15℃――冬の服装、セーターや重ね着
7〜11℃――冬物コート
6℃以下――冬物コートに加えてマフラーや手袋が必要
また、日本気象協会で提供している服装指数も参考になります。
これらを参考に、気温と、服装をルール化して
絵や写真で表してわかりやすく示します。
また、上下の服の組み合わせのチグハグの困り感は
あらかじめ上下をセットしてしまっておく、
どんな組み合わせでもなんとかなる
シンプルな洋服を揃えておくのもいいと思います。
朝の天気予報を見ながら、「今日はこれがいいかな」と
一緒に会話する時間が作れると、
親子のコミュニケーションにもなります。
自分でちょうどいい服装を選べるようになることは、
健康管理に大事なスキルの一つです。
小さいうちから、自分でできるように
サポートしていきましょう。