シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
今日は、ぽかぽか陽気。
地域で取り組んでいる庭つくりの活動日でした。
冬にみんなで植えたチュウリップや、クリスマスローズなど
花を咲かせ始め、いよいよにぎやかな庭になりそうです。
そんな、いろいろな草花をみていると、
たくさんの子どもたちの姿と重ね合わせてしまいます。
それぞれの花が、違った個性を持っていて、
それが一つの庭をきれいに飾ってくれます。
子育ての相談の中で多いものに、
『どうしたら、〇〇してくれるようになるのでしょうか？』
『〇〇できないので、困っているのですがどうしたらいいですか？』
というものがあります。
その【〇〇】の部分に入る言葉は、
あなたが持っている、
【こうあるべき】という考えであることが多いと思います。
そして、
【それを叶えるためには、何らかの形であなたの力が必要だ】と
思っていることが分かります。
例えば、まだ、言葉を話せない、歩くのが遅いなどの
身体的な悩みについても、
もっと、会話を増やさないととか、
運動の機会をつくらないといけないとか考えます。
親の言うことが聞けない、公共の場でじっとしていられない、
友だちと仲良く遊べないなど、
他の人との関係性の中の悩みでは、
しつけの問題があるのか？子どもに問題があるのか？などと考えます。
どうしても、子どもの問題として考えると、
解決するには、原因があって、
そのために大人が何かする必要があると考えてしまうのです。
そこに見えている問題を、子どもの問題と考えなければどうでしょうか？
見ている、大人の問題だと考えるということです。
大人側の思い込み、価値観で子どもを評価していないでしょうか。
悩みの多くは、大人が問題だと考えているだけだという
見方ができます。
私は、子どものサポートをする側の人は、
特にその視点を持つことと、
現象を俯瞰してみる力が必要だと思っています。
あなたが思う、理想の子どもの姿を、１００点満点だと例えると、
今見えている子どもは何点だと考えますか？
その、不足の部分を、あなたが手伝ってあげないと、
１００点にならないのでしょうか？
（子どもは、力のない弱い存在だと思っている。
間違いを犯す存在だと思っている。）
さらに、その１００点にすることが、
本当に子どもにとって、必ず良い事なのでしょうか？
今日のアドバイス
子どもを信頼する。（信頼しようとするでもOK)
子どもは、今のままで１００点だと信頼するところから
育児が始まると思います。
子どもは自分の力で、自分のペースで学び、
よりよくなろう、成長しようという力を持っています。
大人は、自分の経験を通して、
自分にとっての正解を教えたくなってしまいます。
早く、解決させたくなって、教えようとしてしまうのです。
これが、子どもへの支援者が間違ってしまう部分です。
これが、子どもにとってそれが生きづらさにつながってしまったり、
不必要な事だったり、タイミングが早すぎたりということが
あって、かえって子どもの本来の姿をゆがめてしまう可能性があります。
育児中は、頻回に、この狭間で大人側に葛藤が起こります。
そんなとき、子どもを信頼するところに戻るのです。
今の子どもの姿がすでに、１００点だと信頼すること。
ちゅうりっぷに、真冬の庭に咲きなさい、
ひまわりは、もっと背を伸ばしてはダメといっても無理な事。
花の一つ一つに、育ちやすい環境があったり、
色形も違うように、
子どもたち一人ひとりの育ちのペース、個性があるものです。
ありままの存在が、１００点なのです。
子どもには、子ども自身の人生で必要な課題に、
ちょうどいいタイミングでぶつかるようになっている事、
そして、その時に乗り越える力が備わっていることを信じるのです。
子どもは、身近な大人の信頼を得たなかで、
自分の可能性を広げる勇気を持ちます。
自分だけでは、乗り越えるのに大変な場面にぶつかると
サポートを欲するサインを出します。
そんなときに、大人ができることで寄り添っていくことが
子どもへのサポートだと思います。
特別な、療育に励むことよりも、
子どもの近くでいつでも見守り励ましてくれる笑顔が
一番のサポートになることもあると思うのです。
