石鍋てるみです。
奈良県立医科大学は、
輸血用の血液を人工的に作ることに
成功したと発表しました。
血液の中でも「赤血球」の開発のようですが
これが安全に使用できるとなったら
すごいことですよね。
まず、製造工程では
保存期限が切れて廃棄せざるをえない
「献血」(赤血球製剤)から、
ヘモグロビンだけを抽出して
利用するということですから
せっかくの献血を無駄にしなくて
済むようになります。
そして、何より活用にあたっては
血液型を問わずに誰にでも投与できることや、
通常の赤血球の保管期限が4週間であるのに比べて、
人工赤血球は常温で
2年間保管することができるというのですから
これもすごいことです。
人工血液の開発は
多くの研究室が開発を進め、
IPS細胞から赤血球を作ることには成功したと
いうニュースもありましたが
たくさん作れないということもいわれていました。
今回のニュースは
実用化に向けて1歩進んだとすれば
治療現場には朗報です。
どんどん医療技術や開発が進んで
人間は夢を実現してきています。
でも、この人工赤血球が実用化されたとして
実際自分に使えるかどうか
考えてしまいます。
どうしても使わないと
死んでしまうという究極の場面であれば
使うしかないかもしれませんが
ちょっと、抵抗感が強いです。
今より、もっと良くなりたい
そんな思いから
日々努力を重ねている結果ですが
一方で心に留めておきたいことは
いいことがあればその裏には
必ず悪い部分が生まれるということです。
それは、副作用かもしれないし
将来的な新たな不具合かもしれません。
今だけを見れば
いい結果であったとしても
遠い未来にそのことが
必ずしもいいことになり得ないこともあると
どこかで覚悟しておかないと
いけないかもしれません。
遺伝子組み換え、農薬、
人工肉、食品添加物、人工臓器
AIなどたくさんの素晴らしいものを
手に入れるとともに
本当に大事なものを失い、
自然の摂理に外れて生きていく生物に
なっていっているという
こわさがあります。
よりよく生きていきたいという思いは
あって当然ですが
自然界に本来ないものを
作り出してしまうことに
抵抗感を抱いてしまいます。
でも、今、こうやって
スマホやパソコン無くしては
生活できなくなっている自分がいることは
確かです。
きっと、この人工血液も
使って当然という世の中に
なってくるかもしれません。
献血できる若い人も少なくなるし
コロナウイルス感染にかかってしまった人が多くて
献血者が不足した事実もありますから
そもそも、今までの献血だけに頼っていては
血液製剤不足になることはわかっていますから。
そんな矛盾を感じながらも
その恩恵を受けることでしか
生活できなくなっているのが
現代人なのでしょう。
ただ、私はできる限り
人工的なものではなく
昔から伝わってきている
伝統食や伝統行事、
自然に存在するものを受け入れて
生きていきたいと思っています。