石鍋てるみです。
昨日は、看護師研修へ行ってきました。
区立保育園では
令和3年から医療的ケア児の
受け入れを行なっていますが
その対象となる医療的ケアについて
看護師の技術向上のための
実技研修でした。
対象技術としては
血糖測定・導尿・
吸引(気管切開・口鼻腔)
経管栄養の4つです。
今回は、血糖測定技術の確認でした。
一般的な血糖測定や
インシュリン注射などは
さほど難しい技術ではありませんが
乳幼児を対象とすることでの
難しさがあります。
低血糖、高血糖症状に
早期発見する観察力や
子どもの食事摂取量、運動状況から、
予測したインシュリン管理
ケアの自立に向けての指導援助など
その背景の知識、根拠を
理解することが重要です。
今回も、食事内容で
カーボカウントを用いた
投与するインシュリン量の
算出の仕方を教えていただきました。
私が臨床に出ていた時には
食前血糖値から、
医師の指示が示したインシュリン単位数を
注射するという形でしか
行なっていませんでした。
今でも、医師によって指示の出し方は
様々なようですが、
このカーボカウントの方法は
初めて学んだので
受講してよかったなと感じました。
事例として、5歳児 Ⅰ型糖尿病の
お子さんを仮定し2人組で
ロールプレイを行いました。
インスリン/カーボ比
インシュリン効果値
目標血糖値といった
値を示した医師の指示書を見て
これから食べる食事のメニューから
カーボ量を確認し
インシュリン投与量を算出し
投与するまでの実施です。
ものすごく久しぶりに触る
医療機器に触ると
忘れていた感触が思い出されました。
血糖測定も久しぶりで
針を刺すのも久しぶり。
保育園看護師になってからは
医療機器に触れる機会はないので
時々こうやって実践する機会を持つことは
大事だなと感じました。
そして、このインシュリン量の算出が
頭を悩ませます。
数字だけ、公式に当てはめれば
単純計算なので数字は出てくるのですが
この短い時間だけでは
根本的な意味がいまいち腑に落ちていないので
自信が持てない自分に気付きます。
本当にこの計算であっているのか
自信が持てないうちは
現場では使えません。
特に、看護師は保育園であれば
一人しかいないわけですから
全ての責任がかかってきます。
もっと、基本を学び直さないといけないと
新たな課題を持つことができました。
研修後、先日ブログに書いた
彼女と会いました。
相談事は、やはり地域で悩んでいる
医療的ケア児のご家族の事でした。
国をあげて、医療的ケア児の
保育園での受け入れが
進められていますが
まだ課題が多いのが現状です。
医療技術の向上によって
皮肉にも重度の障害を抱えて生きていく
子どもが増えています。
極小未熟児をはじめ
先天性の病気がありながらも
命を繋ぐことができるようになった現代医療。
身体は元気に動けるけれど
何らかの医療的ケアがないと
生きていけない子どもたち。
そのような子どもでも
友達と遊んだり
教育を受ける権利はあります。
支える家族も
子どものケアから離れて
過ごす権利もあるでしょう。
社会制度だけでは補えない部分で
困っている実態がある以上
他の形で環境を整えることが
できないか考えています。
自分にできることで
何か少しでも役に立てることを
考えていきたいと思っています。