石鍋てるみです。
私が保育園で看護師として勤務し
数年経った頃１歳児に
水痘が流行したことがありました。
この時、罹らなかったのが
ほんの数名だったことを覚えています。
1０年前ほどのことだったと思いますので
まだ、水痘ワクチンが任意接種だった頃です。
この子たちが、4歳児になった頃
再び水痘のお子さんが
同じクラスに１人出ました。
その子以外ほとんどのお子さんが
既に1歳で罹患していますし、
あと、残り１人のお子さんは
予防接種をしていました。
登園許可証が出る瘡蓋が取れるまで
保育園をお休みしてもらう必要があるのかと
どこか違和感を感じたことを覚えています。
登園基準に縛られず、
対応できる方法があるんじゃないかと
思い始めたきっかけでした。
もしかしたら、集団保育現場で
学校保健安全法の取り扱いも、
見直す時期になっているのかもしれません。
”病状により園医その他の医師において
感染のおそれがないと認められる場合については
この限りではありません。”
と登園基準の別記としている部分があります。
この部分の解釈で
もう少し融通のきく対応ができても
いいのではないかなと思ったりしてます。
集団保育の現場での
予防接種率や罹患率、
地域の感染症サーベイランスなど
個人の病状だけではなく
集団全体を見て
嘱託医の判断のもとで
登園判断できないでしょうか。
集団保育も昔より多くの人が
子どもが小さいうちから利用することが
当たり前になっています。
その都度の判断は
大変だとは思いますが
それによって、働く親御さんが
助かる部分は大きいと思います。
日本では2014年に
小児の水痘ワクチンが定期接種化されました。
水痘ワクチンは1回接種で水痘にかかるのを
80-85%減らすことができ、
重症化をほぼ100％防ぐことが
できるとされています。
水痘ワクチンによって
水痘になる子どもたちが激減しました。
確かに、ここ数年は
水痘の子どもを見ることは
少なくなったと思う人も
多いのではないでしょうか。
予防接種を見ただけでも
昔とはだいぶ状況が変わっています。
それでも、全くなくなった病気ではありませんから
予防に努める必要はあります。
このワクチンは2回接種を行うことで
さらに予防効果を高めることができます。
それだけでなく、
免疫不全の人や妊婦さんなどの
水痘ワクチンを打てない人を
守ることもできます。
１歳未満で水痘にかかったことがないお子さんは
3歳未満までは定期接種ワクチンとして
無料で受けることができますから
早めに２回接種するといいと思います。
集団保育を必要とするお子さんは
定期接種可能なワクチンを
早めに済ませておくことをお勧めします。
また、大人の話になりますが
過去に水痘・帯状疱疹ウイルスに感染した人は
このウイルスに対する免疫を持っていますが
この免疫は年齢とともに弱まって
50代以上から
帯状疱疹を発症しやすい傾向があります。
最近宣伝もされているので
聞いたことがあるでしょうが
水痘ワクチンを接種すると抗体が増え、
帯状疱疹を予防できる可能性があることが
分かってきました。
有料ではありますが
予防的に接種することを
選択されてもいいかもしれません。
