シンプル育児アドバイザーの石鍋てるみです。
朝から今日も暑いですね。
今朝、私が起きてリビングに行くと、すでに3女の姿が・・・。
『4時に起きちゃったよ~』って元気な笑顔。
『どうしたの?』
『セミの音で目が覚めちゃった。怖かった~』って。
こんなに、目覚ましにきくのなら、
セミの声(特にアブラゼミ)ジージリジリって鳴いて起こす
目覚ましっていいかもと思ってしまいました。(^▽^)/
どうして、こんなにセミが苦手なのか?
長男なんて、小さいころセミを捕まえてきては、
残酷な扱いをしていて、みんなが引いてしまうくらい
全然平気。
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私は、セミは平気だけど、イモムシ系はちょっと苦手。
同じ家族でも、人によって違いますね。
それは、セミへの思いが違うから。
時々、こんな光景に出会います。
公園に遊びに行って、楽しそうに虫取りしている親子もいれば、
虫を見ると『触っちゃダメ!』って注意している親子もいます。
触りたくないって、泣いているのに、肩に乗せようとする親もいます。
これは、親の虫への思いを伝えている場面です。
こんな風に、
親の苦手なものを、子どもから避けようとしたり、
親の理想を、子どもに無理強いしたりしていませんか?
セミの声を聞いて、『うるさいねー、嫌だねー』と言ったり、
ヘビを見て、『気持ち悪いね、怖いね』と言ったり・・・。
結構、無意識に気がつかないところで、
親の思いを子どもに伝えている場面ってあるものです。
乳幼児期は特に、親の言動を吸収しやすく、
真に受けてしまう時期です。
潜在意識にまで、この時期に繰り返される言動は、
深く心に刻み込まれます。
セミをみて、『キャー、やだ~』って大騒ぎする親を見ると、
セミは、怖いもの、嫌なものってすぐインプットされます。
近くにいる、信頼している親の反応が、
この世界の良し悪しを判断する手掛かりになっています。
せみというのは概念。
その、セミについてどう感じるのかは、観念です。
観念は、人それぞれ違ってあたりまえです。
子どもが、どういう観念を持つのかは、
本来その子に自然と作られるものです。
作り上げていく最中の乳幼児期に、
信頼している親の観念を植え付けると、
それを当たり前に吸収します。
多くの観念を、小さい子どもに教えていくことで、
子どもの心に薄いフィルターをかぶせていくことになります。
本来の自分からできてきた観念と同じフィルターであれば、
葛藤はおこりませんが、
自我が強くなった時期にそこに違いがあると、
心に葛藤を起こす種になります。
このエネルギーが外に向かうと反抗期の暴力・非行
内に向かうと、不登校、引きこもりという状況になって
表れたりするのです。
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フィルターが厚くなればなるほど、本来の自分が隠されていきます。
『自由に好きな事をやって良いよ』といわれても、
やりたい事が何なのか、自分の好きなことが見つけられないという
状況になってしまうのは、本当の自分が奥に閉じ込められているためです。
本来の自分に合わないフィルター、
つまり観念を多く持つことで、人は生きづらさを感じます。
とくに、乳幼児期にしみこんだ観念は、
なかなかとることができません。
子どもが本来の自分を大切にするためには、
親は、子どもに不要な観念を外から植え付けないことが大事です。
今日のポイント
外から観念は植え付けない。
セミが鳴いていたら、 『セミが鳴いているね』
水を怖がっていれば 『水に入りたくないのね』
(本当はチャレンジして入ってほしい気持ちはあっても)
こんな風に、できるだけありのままを伝えるようにします。
特に、乳児のうちは気をつけましょう。
自我が出てくる2・3歳になってくると、
自分が感じた気持ちが出てきます。
そうしたら、その気持ちを今度はそのまま認めてあげましょう。
そして、逆に
乳幼児期に吸収された観念は、とれにくい性質を利用すると、
人生にずっと残っていてほしい観念を持たせることができます。
その大事な観念は
自分は、愛されているということです。
自分は、そのままで価値があるということです。
そのことを実感できるような言動を
乳幼児期に何度も重ねることで、
ずっと、自分を愛することができる人に成長します。
それは、子どもにとって一生の宝になります。