コミュニティーナースの石鍋てるみです。
自殺などを企図して自分を傷つける
『自損行為』の救急搬送件数について年齢別の内訳が
『命を支える自殺医対策推進センターの分析結果が
新聞に出ていました。
2022年に6歳から18歳の
自損行為による救急搬送は3436件。
高校生相当が2239件で65%を占めていて
中学生相当が1051件、
小学生相当が146件という数字だそうです。
5年前と比較すると1.8倍で
特に小学生が2.4倍に増えているとか。
少子化社会の上に
成人するまでの間に命を経とうとしてしまう
子どもたちが増えているなんて
やはり、社会の何かが間違えているとしか思えません。
子育て支援もどんどん整っているかのように
発信されていますし、
人格を重んじ、個性を大事に育む教育といった
思想も浸透しているはずの社会。
今子どもたちはどんな生きづらさを感じ
自損行為という道を選んでしまうのか。
大人たちが選ばせてしまっているのか。
本当に危機的な状況だと感じています。
2024年、実際に自殺した小中学生は
529名と過去最多です。
私の周りにもここ数年で
子どもの自殺のお話が何件か耳に入っています。
あんなに、可愛くて無邪気な子だったのに
数年前まで、元気に学校生活を
送っていたように見えていたのに
ほんの十数年の人生の間に何がおこったのか。

もしかしたら、もっと親密に信頼関係が結べていたら
話くらい聞いてあげられたかもしれないのに。
その子にとって、親御さんにとって
自分という存在がそれだけの存在だったと思うと
自分が情けなくなったりして
人との向き合い方について
改めて考えてしまったものです。
ここの数字に上がってこない
まだ、心悩ませている子どもたちは
たくさん存在していると思います。

自分だけで、悶々としてしまう時
子どものまだ小さな世界でしか物事を見れない時期に
少しでも風穴を開けてくれる人たちの存在は
必要だと思います。
それは、親でも、友達でもない
一見全く他人だったりするかもしれません。
自分のことを知らない人の方が
閉じ込められた心にスペースを
作ってくれるかもしれないのです。
ちょうどいい距離感の安らげる場所を
社会でいくつ持っているかが子どもの資産になるし
大人はそういう場所をいくつも作れる機会を
用意してあげて欲しいと思います。
地域でそんな子どもたちの
もう一つのお家を作りたいと思い
コミナスキッズを立ち上げました。
この子どもたちが、大きくなっても
何かの時にこの場所を思い出して
遊びに来てくれると嬉しいなと思っています。
そんな思いは、私の著書で少し語らせてもらっています。
地域の大人、子供がいつでも訪ねて来られる場所を
いつかは作ってみたいし
何よりも自分がそこで過ごしたいと思っています。