コミナスブログ

少し後ろから見守る育児

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コミュニティーナースの石鍋てるみです。

自分の要求をうまく伝えられない子がいます。

あのおもちゃで遊びたい、
あれが欲しいという
自分の欲求が出てきたとき
言葉が出ない時期には
主にジェスチャーで
伝えようとする時期がやってきます。

大人のところに来て
その欲しいものを指さしたり
近くに引っ張って行こうとしたりするでしょう。

クレーン現象といって
子どもが言葉や指差しではなく、
大人の手を使って、
欲しいものや場所、
やりたいことを伝えようとする行動です。

1歳前後の言葉の発達が未熟な時期に
見られ始めます。


定型発達のお子さんでも
この時期には自然なコミュケーション手段の
一つと考えられています。

ただ、言語発達の遅れ
自閉スペクトラム症(ASD)の
子どもに見られる傾向もあるので
よく観察しつつ気がかりな場合は
早めに専門医に相談する必要があります。

このような特性がなくても
日常のコミュニケーションのパターンで
要求を訴える力が育まれていないと
感じるケースがあります。

例えば、
「ねー、あれっ」って指差すだけだったり
遊びたいもののそばで、
もじもじしながら視線だけ送り、
問いかけを待っているだけだったりの子。

「あれが、どうしたの?」
「なーに?」と聞くことで
「あれ取って」といえる子はまだいいですが
全く言えない子がいます。

結局、言えないまま諦めちゃう子もいます。

そんな子の親子の会話を見てみると
子どもが要求を最後まで口にする前に
親の方が察して、手を貸してしまっています。

靴を履こうとしゃがみ込めば
さっさと靴を履かせてしまいます。

何かとろうと高いところに手を伸ばせば
その先の取ろうとしたものを
サッととって、渡します。

ジェスチャーだけで
ほとんどの要求が満たされています。

毎日の生活でこれが当たり前になっているので
誰かが察してくれない状況になると
自分からアピールができません。

私の託児中は、
なるべく子どもの要求に対して
先回りしないことにしています。

子どもがちゃんと要求してくるまでは
待っています。

赤ちゃんは、慣れてきてここが安全だとわかれば
どんどん自分で遊び始めます。

勝手にいろんなものを探検し始めます。

欲しいものは、ジェスチャーで訴えますから
応えます。

この時の要求を満たせたという
満足した表情はこちらも見ていて
嬉しいものです。

このやりとりが他者との
コミュニケーションの始まりです。


困るのは2.3歳以上のお子さんで
要求を口にしない場合です。

何していいのか決められない。

1人でじっとしている子もいます。

お友達がいても関わろうとしません。

大人がきっかけを作るのを
待っているそぶりの子もいます。

基本的には、子どもの遊びの世界を
見守っていくスタンスなので
大人の介入は最小限にしています。

そうすると、うまく自分で時間を過ごせなくて
時間を持て余し、イライラする子もいます。

YouTubeみたがる子もいます。

1人では要求を発信できないから
何もできないわけです。

もはや、ここで何をしていいのか
自分で決められないのです。

何も刺激がない空間でも
自分で楽しむ力が
減っているのかもしれません。

言葉が出てきたら
「あれ、とって」と言えるまで
じっと待つことができる大人でいたいし
自分で決めた時間の過ごし方を
少し後ろから見守れる大人でいたいです。







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