石鍋てるみです。
時折子どもの離乳食の与え方について
質問があります。
大人の女性が食べるくらいの食事を
ペロリと食べてしまい
食事を終えようとすると
大泣きしてもっと欲しがるくらいに
よく食べる子。
欲しがるだけあげていいのかどうか
悩んでしまうという質問もよくあります。
保育園に勤務していた時も
子どもによっては
与えるだけ限りなく食べてしまう子って
いました。
おかわりをあげた分だけ
喜んで全て食べ尽くしてしまいます。
いっぱい食べてくれるのは元気の証拠。
そんなふうに、いいことだと思っている
大人もいることでしょう。
けれども、食事の量には
やはり適量というものがあります。
食べるだけ、満足するまで
満腹まで食べさせることには注意が必要です。
消化不良や過食、肥満に繋がることもあります。
インスリンの分泌に影響を与え
将来的に糖尿病の発症につながる可能性もあります。
子どもは満腹中枢が未発達であるために、
食欲のままに食べ過ぎてしまうことがありますから
大人がコントロールすることが必要です。
でも、その大人がいっぱい食べてくれる子どもに
良いことだという評価をしていたり
喜びを感じてしまう場合や
親自身が食べ過ぎている場合は
そのコントロール自体が
間違っている可能性があります。
一般的に満腹感が得られないための食べ過ぎは
4~5歳ごろには落ち着くと言われていますが
その間に、食事の量を適量に保つことは
生活習慣を整えるためにも必要ですから
見直しておく必要があります。
支援者として乳児の食事量について
参考にしているのは
厚生労働省が発表している
『授乳・離乳の支援ガイド』です。
離乳期ごとに、
一回の食事ごとに栄養素ごとに
目安量が示されています。
お子さんの体格や
早産だったなど個人差があるので
あくまでも目安ですが
食べさせすぎを抑える効果はありそうです。
食べさせるときに早食いしていないか、
ちゃんと噛めているかなど
食事の硬さや、与える時の一口量などにも
注意して観察することも大事です。
ゆっくり噛んで食べることで
満腹感が得られるようになります。
血糖値も急激に上がるのを防げますので
食べるのが早いお子さんは
急かさず、ゆっくりしたペースで
与えるようにしましょう。
食事量=栄養が摂れていると
勘違いしてはいけません。
たくさん食べていても
炭水化物ばかり与えていたり、
甘いものや脂質など
ハイカロリーなだけで
栄養不足ということも考えられます。
量よりも質が大事です。
赤ちゃんの頃の肥満は
成人してからの肥満、病気に影響するという
研究結果もでています。
食べ過ぎは大人だけでなく
子どもにとってもよくありません、
大人がコントロールしてあげられる時期に
食生活を整えておくことが大事です。